銀行から融資を受けた後、追加であるいは再び資金が必要となる追加融資が必要となることがあります。
追加融資の審査とはどのようなものなのか、その特徴と対策を説明します。
追加融資の銀行の審査の考え方
運転資金の追加融資に関してはつぎの2つの要素が審査に関係してきます。
運転資金の追加融資に関する2つの要素
2.前回の運転資金融資の範囲内かどうか
1.必要な運転資金が増加しているのかどうか
売上の増加に代表されるように必要となる運転資金が増加しているのであれば追加融資の理由となります。
したがって銀行は前回融資時と業績がどのように変化をしているのかを確認します。
売上が増加して業績が伸展している場合には必要な運転資金も増加していますから、銀行としては追加融資の審査に取り組みやすくなります。
これとは逆に売上が減少している場合には必要な運転資金は一般的に減少します。
それでも追加融資が必要となるとそれは業績不振による資金繰りの悪化が懸念されます。
このようなケースでは今後の業績の見通しの銀行への説明が欠かせません。
簡単には銀行の追加融資の審査は通りません。
2.前回の運転資金の範囲内かどうか
これは業績が前回の運転資金の融資時とそれほど変化がない場合に特に審査に関係してくる項目です。
前回の運転資金の融資時と比べてそれほど業績に変化がない場合には、必要な運転資金の所要額も変化がないはずです。
したがって前回融資時から返済が進んだ分を追加融資するのであれば比較的審査には通りやすくなります。
例えば前回運転資金として1,000万円の融資を実行し、その後返済が進んで現在残高が400万円になっているとすると、返済が進んだ600万円であれば追加融資の審査には通りやすいということです。
一方で前回融資額よりも増える追加融資の場合には、なぜ必要な運転資金が増加しているのかその要因の把握が欠かせません。
売上代金の回収が長期化している、在庫が増えているといった要因で運転資金の所要額が増加している場合には簡単には追加融資の審査には通りません。
追加融資の審査内容のまとめ
以上、運転資金の追加融資に対する銀行の考え方や審査内容についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・売上増など業績伸展に伴い運転資金の所要額が増加している場合には追加融資の審査はしやすい
・一方で売上減など業績が悪化しているにも関わらず追加融資が必要だという場合にはマイナス要因による資金繰りの悪化が想定されるため追加融資の審査は簡単ではない
・業績のそれほど変化がない場合では前回融資の範囲内であれば追加融資の審査は通りやすい