銀行から融資は返済しないといけません。
しかし融資当初は返済できると考えていても、その後の業績の悪化などが原因で返済が困難な事態に遭遇することもあります。
銀行の融資が返せない。
その時、どう対処したら良いのかを銀行員が案内をします。
目次
融資が返せない事業者からの質問
自動車に使われる部品を製造している会社の経営者です。
3年ほど前に部品を製造するための機械を銀行からの融資を受けて購入しました。
購入してしばらくは受注も好調で特に苦になることなく融資の返済を続けていました。
ところが半年ほど前から受注の減少とともに原材料が高くなり資金繰りが一挙に苦しくなってきました。
それでも銀行からの融資は手元の資金を取り崩すなどして何とか返済をしてきました。
ただしその後も受注が回復せずに手元の資金も底が見えてきました。
今月の返済は何とかできそうですが、来月は融資が返せない状況に陥りそうです。
融資を受ける当時にその銀行からはいろいろと親切にアドバイスをいただきましたので、何とか返済をしたいという気持ちは持っていますが来月は返せない事態になりそうです。
融資が返せない。
どう対応すれば良いのでしょうか?
最も良くない対応パターン
融資が返せない。
そのような時に最も良くないパターンは銀行に資金繰りが苦しいことを告げずにそのままにしておくことです。
返済日になっても預金口座の残高が不足しており融資が返せない。
つまり延滞が発生し銀行から連絡が来ることです。
延滞まで銀行に連絡をしないのは最も良くないパターン
融資が返せない時の最良の対応方法
融資が返せない時の最も望まれる対応方法は融資が返せないということは事前に銀行に連絡をすることです。
融資が返せないと銀行に言っても大丈夫なのかと思うかもしれませんが実はこれが一番良い対応方法なのです。
融資が返せないと言われて銀行は決して「わかりました。いいですよ」とは絶対に言いません。
しかしその一方で融資が返せないと言われて「それは困る。必ず返してもらわないと」とも銀行は絶対に言いません。
銀行が言うことは次のことです。
お申し出は承知しました。状況を詳しく教えていただきたいので近々こちらにお越しいただけますか
融資が返せないと言われて銀行が抱く思いというものは次の通りです。
銀行が抱く思い
・返せないものは返せない
・まずは状況を詳しく確認しよう
返せないものは返せない。
融資を受けている側が言うのではなく融資をしている銀行が本当にこのような思いを持つのです。
銀行に状況を詳しく説明
銀行に融資が返せないという一報を入れた後は銀行の求めに応じて業績や資金繰り状況などを詳しく説明をしてください。
詳しい状況の把握をした銀行が取る次の一手は以下のことです。
銀行が取る次の一手
・返済条件を緩和して資金繰りの支援をする
追加融資かリスケか
融資が返せないと言われて銀行が延滞状態をそのまま認めることはしません。
そこで銀行が取る対応というのは追加融資かリスケの2つに1つです。
融資が返せないと言われても追加融資もありうるのです。
追加融資により当面の資金繰りが安定すると判断できるのであれば銀行は追加融資により資金繰りの支援を行います。
追加融資をしても資金繰りの安定が難しいと判断される場合は返済条件の緩和、つまりリスケを検討することとなります。
銀行の融資が返せない時はどうしたら良いですか?のまとめ
以上、銀行の融資が返せない時の対応方法についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・融資が返せない時はまずは銀行に融資が返せないことを伝えることがもっとも良い
・融資が返せないと言われても銀行は返してもらわないと困るとは言わない
・融資が返せないと言った後は銀行に業績や資金繰りの状況を詳しく説明をする
・その後、銀行は追加融資かリスケにより資金繰りの支援策を検討してくれる