資金繰り 銀行融資の基本

運転資金とは何?

よく「運転資金が足らない」という言葉を耳しませんか?
事業を営んでいる上で運転資金は基本的に常に必要で資金繰りにも大きな影響を及ぼすものです。
ところでみなさんはこの運転資金とはいったいどういうものなのか、きちんと理解をされていますか?
何となく理解されている方も多いとは思いますが、ここでは運転資金とはいったいどういうものなのかを整理しておきましょう。
運転資金を理解することは資金繰りの改善計画にもつながります。

運転資金の仕組み

運転資金を理解するにあたり、シンプルな例で運転資金が発生する仕組みを理解しましょう。
次の図をご覧ください。
運転資金の仕組み
この図は売上の発生から代金の回収までに起こりうるイベント発生を示したものです。
①の売上の発生の同時に代金が現金で回収されれば良いのですが、飲食店や小売店のような現金商売のケースを除いてほとんどのケースは売上の発生時点では代金は回収されません。
つまりツケで売る、掛売りということです。
今月に発生した売上は翌月の末に振込にて代金を回収するといった具合です。
つまり売上が発生した時点ではその売上相当分のお金が手元にはなく、翌月末になってようやく手元にお金が入ってくるということです。
しかしこの④の売上代金の回収までの間に②や③といった仕入代金の支払いや従業員への給与支払い、家賃の支払いなどがあります。
①の売上の発生と同時に代金が現金として手元に入ってくれば、その資金にて②や③の支払いに充てることが出来るのですが、売上代金が現金として手元に入ってくるのは④の翌月末です。
ということは②や③を支払う時には現金が手元にはないということです。
この手元には現金がなく支払いに困る②や③のことが運転資金なのです。
④の売上代金が現金として回収されるまでの間のつなぎ資金が運転資金とも言えます。
そして①から④のスキームは事業を続ける限り、同様のことが繰り返し発生していきますから運転資金は常に必要となるのです。
手元に今までに貯めてきた資金があれば、その手元資金にて運転資金を賄うことが出来ますが、そうでないとすると銀行から借入を受けるなど別途資金を手配する必要が出てきます。

運転資金の金額は変動する

さきほどの図をもう一度ご覧ください。
運転資金の仕組み
ところで②の仕入代金の支払い金額は毎月常に一定ということではないはずです。
売上が好調なので仕入を増やして一層の売上の拡大を図ろうとすることもあるはずです。
仕入が増えれば当たり前ですが仕入代金の支払額も増加します。
逆に売上がここのところ落ち込んでいるので仕入を少なくしようとするときもあるでしょう。
この場合は仕入が減少すれば仕入代金の支払額も減少します。
③の給与や家賃は基本的には毎月一定の金額のはずですが、例えば従業員を増やせば給与の支払金額は増加します。
また従業員のボーナスを支給しようとすれば、毎月よりも多い給与(ボーナスを含む)の支払いが発生します。
このように運転資金は常に一定ということはなく、逆に常に変動するものです。
運転資金が常に一定であれば資金繰りの対策も立てやすいのですが、運転資金が必要な金額は常に変動しますから資金繰りの計画が立てづらいのです。
そのために資金繰り表などのツールを使用して今後の運転資金の変動も予想しながら資金繰り計画を策定することが大切になってくるのです。

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