信用保証協会融資

信用保証協会への求償債務

銀行から受けていた融資の返済が困難となり信用保証協会が代わりに銀行に返済をした場合(これを代位弁済と言います)、融資を借りていた債務者や連帯保証人は信用保証協会に対して求償債務を負います。
簡単に言えば信用保証協会に対して返済する義務を負うということです。

実父の保証債務を相続

中華料理店を営む飲食業。
他の何店かで修行を積んだ後、数年前に独立しました。
独立した店舗の業績は順調で、今度新たな店舗の新規出店を計画しています。
それに伴う入居保証金や内装工事などの設備資金借入の申し出ありました。
その申し出において、社長より先日、信用保証協会から支払をしてくれとの書面が届いたとの話がありました。
内容を詳しく聞いたところ、社長の故実父がある企業の借入金の連帯保証人となっていたとのこと。
社長はそのことを知らずにいたが、実父が死亡したことによりその保証債務を相続することになったということのようです。
社長としては全く知らないことであり、腹に落ちないことであるのですがやむを得ず支払いに応じる考えです。
当行はすでにプロパー融資の取引を行っており、事業性も見込めるものであったことから、前向き対応の方針で審査をすすめたいのですが、求償債務が残っている状況かつその支払をされたとししても、早期の融資は原則困難であることを伝達しました。
信用保証協会宛の求償債務が残っている場合は、銀行としては100%新規融資は行いません。
また支払が済んだとしても、しばらくは新規融資を見合わせる場合がほとんどです。
今回のケースは社長自身の責任ではないものの、形式的には融資ができない場合であり、本件は非常に難しい案件です。

求償債務完済後一定の時間が必要

社長は求償債務を全額弁済するといっていますが、銀行と同じように、信用保証協会も求償債務がなくなってから、しばらくの間は、新規保証には応じないことが原則です。
ただし社長自身があずかり知らぬことであることや、社長自身の日頃の誠実な人柄から、むげに断ることも気が引けました。
そこで私は信用保証協会に直接出向き、本件について直談判を行いました。
その結果、異例ながら信用保証協会側の審査をしていただくことの応諾を得ることが出来ました。
今回のケースはほぼ絶望的な場合です。
しかし、日頃の社長の誠実な人柄が絶望的な案件を可能にしてくれました。
債務者自身が信用保証協会に求償債務を負っている場合はもちろんのこと、連帯保証人として信用保証協会に求償債務を負っている場合も信用保証協会からの新規保証は困難です。
仮に債務者や連帯保証人が自己破産・免責を受けたとしても求償債務が完済されないまま免責になった事実は信用保証協会の永久に記録に残りますのでやはり新規保証の取得は困難です。

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