銀行の本音 信用保証協会融資

自治体の制度融資はやりたくない

地域の中小企業等に支援する1つとして自治体が設けている低金利で有利な条件の制度融資があります。
しかし銀行の本音としてはこの制度融資は取り扱いをしたくありません。
その理由を説明します。

銀行は儲からない

中小企業等にとっては低金利で利用できる制度融資はありがたい存在です。
しかし実際に融資を行う銀行としてはできるだけ取り扱いをしたくないというのが本音です。

低金利がネック

低金利ということは銀行にとっては採算が低いということです。
自治体から銀行に対して利子補填がある場合もありますが、それでも採算が低いのです。
また往々にして自治体の制度融資は変動金利ではなく固定金利であることがよくあります。
低金利でかつ固定金利となれば銀行としては長期間にわたって採算が低い融資を行わざるをえないことになります。

ある飲食業の会社とのやり取り

先日、ある飲食業の会社から、自治体が制定している金利1%以下の制度融資の申込を受けました。
約3年ほど前に同じ制度で借入し、その後返済が進んだのでまた同じ制度にて利用を行いたいとのことです。
こちらより現在ではこの制度は利用できず、当方所定のつまり、銀行が決める利率での融資にて検討する旨返答しました。
社長からは、「なぜ低利融資の制度を自治体が制定しているのに銀行はその制度を使わせないのか」とご立腹。

総合採算が取れているかどうか

自治体が制定している制度融資ですから地域の中小企業等を支援する趣旨から銀行も原則として対応したいという気持ちはもっています。
しかし一方で銀行も収益を獲得しなければならず、かつ低採算の取引は極力避けたいと考えるのは自然だと思います。
さきほどの飲食業の場合ですが、実はこの飲食業の取引先とは低金利で採算性が低い制度融資のみの取引となっています。
振込など他の取引がないのです。
そうなると銀行の収益は低金利の制度融資により取引のみからということになります。
仮にこの飲食業の取引先と制度融資以外に振込とかあるいはオーナー個人の資産運用などの取引があれば、これらから得られる収益により全体としての総合採算が積み上がります。
銀行も「日頃からお世話になっている取引先」との印象を持つことになります。
このような総合採算が確保されている取引先であれば、低金利の制度融資も進んで銀行は実行するものです。
自治体が設けている制度融資を銀行が必ず取り上げなければならないという義務はありません。
あくまで銀行の独自判断で対応できるというのが原則です。
銀行はますます収益性を求める姿勢が強くなっています。
採算が取れない、あるいは取れてはいるものの採算性が極めて低い取引先は取引そのものを見直す動きすら銀行は今始めています。

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