住宅ローンは個人ローンの中でもっとも審査基準が厳しいです。
クレジットカードの利用状況も住宅ローンの審査には影響を与えます。
以前、クレジットカードの滞納をしたことがあると住宅ローンが通るかどうか不安になると思います。
クレジットカードの滞納があるが住宅ローンは通るのかどうかについて融資担当の銀行員が説明をします。
住宅ローンの審査は厳しい
カードローン、車のローン、教育ローンなど個人向けのローンの中で住宅ローンはもっとも審査基準が厳しいものとなっています。
なぜ住宅ローンの審査基準が厳しいのかと言えば、それは住宅ローンが超長期のローンだからです。
超長期わたってきちんと返済ができるのかどうか
住宅ローンの期間は利用する個人によって異なりますが、多くが20年とか30年以上といったように超長期の期間となります。
住宅ローンはこれだけ長い期間をきちんと返済しなければならないローンです。
住宅ローンを行う銀行からすれば超長期にわたってきちんと返済ができる人なのかどうかをきちんと見極める必要があります。
そのため住宅ローンの審査基準は個人ローンの中でもっとも厳しいものとなっているのです。
住宅ローンは超長期のため個人ローンの中でもっとも審査基準が厳しい
住宅ローンとクレジットカードとの関係
それでは住宅ローンの審査においてクレジットカードがどのような影響を与えるかについて説明をします。
クレジットカードの支払状況
住宅ローンの審査とクレジットカードの関係においてもっとも強く影響を与えるのが、クレジットカードの支払状況です。
クレジットカードの支払状況とは毎月の支払を支払日にきちんと行っているかどうかです。
クレジットカードの支払状況は個人信用情報に登録されている
クレジットカードの支払状況は個人信用情報に登録されています。
銀行は住宅ローンの審査時にはこの個人信用情報を調査することによりクレジットカードの支払状況を確認しています。
クレジットカードの支払状況が悪いと住宅ローンの審査には通りません。
クレジットカードの支払状況が悪いと住宅ローンの審査に通らない
クレジットカードの分割払いやリボ払い
クレジットカードで分割払いやリボ払いを利用しているとその支払状況はもちろんのこと、分割払いやリボ払いを利用していること自体が住宅ローンの審査に影響します。
クレジットカードの分割払いやリボ払いは借金
クレジットカードの分割払いやリボ払いは借金そのものです。
住宅ローンの審査では他の借金の状況やその返済状況ももちろん確認をしています。
クレジットカードの分割払いやリボ払いは借金そのもの
返済比率に影響する
そして住宅ローンの審査項目の1つに返済比率と呼ばれるものがあります。
返済比率とは住宅ローンを含めて借金の年間返済額がその人の年間収入に占める割合のことです。
当然ながら返済比率は低いほど良いです。
クレジットカードの分割払いやリボ払いの返済額はこの返済比率にマイナスの影響を与えます。
返済比率の基準は銀行により異なりますが、目線としては35%です。
クレジットカードの分割払いやリボ払いの返済額により返済比率が35%を超えるような事態になれば住宅ローンの審査に通らないことになります。
クレジットカードの分割払いやリボ払いの返済額が返済比率を悪化させる
クレジットカードのキャッシング
クレジットカードには付帯サービスとしてキャッシングと呼ばれる借金ができる機能がついています。
もちろんキャッシングは借金そのものです。
クレジットカードのキャッシングで注意をしたい点はキャッシングを実際に利用していないとしても、キャッシング枠だけ借金があるものとして住宅ローンの審査では取り扱いがされるということです。
キャッシング枠までは利用しようと思えば、すぐにキャッシングを利用することができます。
そのため住宅ローンの審査ではキャッシング枠まで借金をしているものとして取り扱いがされます。
クレジットカードのキャッシング枠は返済比率に影響
そのためクレジットカードのキャッシング枠はさきほど出ました返済比率に影響します。
使ってもいないにも関わらずキャッシング枠のために返済比率の基準がオーバーしてしまい、住宅ローンの審査に通らないことがあるのです。
クレジットカードのキャッシング枠は返済比率を悪化させる
クレジットカードのショッピング利用可能額
クレジットカードには個人ごとにショッピングの利用可能額が設定されています。
利用可能額が10万円までの人もいれば、500万円までの利用可能額が設定されている人もいます。
複数のクレジットカードを保有していると合計するとショッピング利用可能額が数百万円になるケースも珍しいことではありません。
クレジットカードのショッピング利用可能額は影響しない
ただしクレジットカードのショッピング利用可能額は住宅ローンの審査には影響しません。
さきほどのキャッシングはキャッシング枠だけ利用していなくとも利用しているものとして住宅ローンの審査では取り扱いがされます。
しかしショッピング利用可能額はキャッシング枠のような考え方はありません。
またそもそもクレジットカードのショッピング利用額は借金ではありません。
そのためクレジットカードのショッピング利用可能額の大小が住宅ローンの審査に影響することはありません。
クレジットカードのショッピング利用可能額は住宅ローンの審査には影響しない
クレジットカードの滞納と住宅ローンの審査との関係
さて本題であるクレジットカードの滞納と住宅ローンの審査との関係について説明をします。
クレジットカードの毎月の支払状況
さきほども説明をしましたがクレジットカードの毎月の支払状況は個人信用情報として登録がされています。
クレジットカードの支払状況とは支払日にきちんと支払いをしたかどうかという内容です。
クレジットカードの毎月の支払状況は直近2年分が個人信用情報には登録がされています。
クレジットカードの支払が1回だけ滞納した場合
クレジットカードの支払が遅れた、つまり滞納したことが1回だけである場合には基本的に住宅ローンの審査にはマイナスとはなりません。
クレジットカードの滞納が1回だけであれば、「たまたま預金口座に入金することを忘れた」と考えることができます。
このため直近2年間の支払でクレジットカードの滞納が1回だけであれば住宅ローンの審査にはマイナスにならないと考えて大丈夫です。
クレジットカードの滞納が1回だけであれば住宅ローンの審査にはマイナスにはならない
クレジットカードの滞納が3回、4回以上ある
クレジットカードの滞納の回数が直近2年間において3回、4回以上ある場合には住宅ローンの審査には通らないと考えてください。
クレジットカードの滞納の回数が3回、4回以上となるとさきほどの1回だけのように「たまたま預金口座に入金することを忘れた」ともう考えることはできません。
お金がない、お金にずさんな人との考えることが妥当だと思います。
お金がない、お金にずさんな人が超長期の住宅ローンをきちんと返済できるとは考えにくいこととになります。
そのためクレジットカードの滞納の回数が多くなると住宅ローンの審査には通らない
クレジットカードの3回、4回以上になると住宅ローンには通らない
クレジットカードの滞納期間が3ヶ月以上の場合
クレジットカードの滞納の期間が3ヶ月以上の場合には、これだけで一発で住宅ローンの審査には通らないことになります。
3ヶ月以上の滞納は延滞情報として個人信用情報に登録がされています。
延滞情報が登録されるということはいわゆるブラックリストに掲載されるということです。
1回だけの滞納であっても滞納の期間が3ヶ月以上の場合には住宅ローンの審査には通りません。
クレジットカードの滞納の期間が3ヶ月以上の場合には住宅ローンの審査には通らない
延滞情報は解消後5年間掲載されている
なお延滞情報ですが、この情報は延滞が解消してから5年間、個人信用情報に延滞情報、つまりブラックリストとして登録されています。
したがってクレジットカードの滞納の期間が3ヶ月以上の場合、その滞納が解消してから5年が経過しないと住宅ローンの審査には通りません。
延滞解消しても5年間は住宅ローンが通らない
クレジットカードの滞納がありますが住宅ローンは通りますか?のまとめ
クレジットカードの滞納と住宅ローンとの関係についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・クレジットカードの滞納の回数が3回、4回以上であると住宅ローンには通らない
・クレジットカードの滞納の期間が3ヶ月以上であると住宅ローンには通らない