銀行が嫌がる融資先の属性その1 実質的支配者と代表者が異なっている

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銀行は融資審査の際に単に融資先の決算状況を分析しているだけではなく、そもそものところで融資先の属性に問題や違和感などがないかどうかを検証しています。
ここではその1つとして会社の社長と実質的な支払者が異なる場合です。
法人と取引する際にはその法人の実質的支配者は誰であるかを考え、その実質的支配者と交渉などを行うことを銀行は第一に考えています。
そして多くの場合、法人の実質的支配者は代表取締役です。
代表取締役は文字通り、その法人を代表する立場にありますから代表取締役といろいろと話をするのが正しいスタンスです。
しかしながら、法人の中には必ずしも実質的支配者が代表取締役ではない場合があります。
このようなケースは要注意と銀行は考えています。
よく見受けられるケースとしては例えば過去に金融事故を起こしている、反社会的勢力の一員であるなどの事情でその実質的支配者が表に出る、つまり法人の代表取締役になると銀行との取引に支障が出ます。
預金口座が開設できないとか、融資が受けられないなどの取引上の支障が発生することが考えられます。
そのために実質的支配者が表には出ずに、別の人物を代表取締役に就任させて表面上は問題のない法人として銀行との正常な取引が可能となるように工作する事例があります。
このようなケースの場合には表面上の代表取締役の交渉等を行っても、その代表取締役には真の権限はありませんから、交渉の相手方として不適格ということになります。
実質的支配者が別の考え方を持っていれば、交渉等の話が途中で頓挫してしまうことなどが考えられます。

法人の実質的支配者が誰なのか、それをもっとも容易に想像することが出来るツールは株主名簿です。
決算の確定申告書を入手すれば、そこに株主が明記されています。
銀行員は必ずチェックをしています。
そして代表取締役以外の人物が大株主である場合には、その大株主が実質的支配者だと想像出来ます。
このようなケースではなぜその実質的支配者が法人の代表取締役ではないのか、実質的支配者と代表取締役とはどのような関係なのかを調査し不自然さはないのかどうかを検証しています。
合理的な理由がない場合には、取引を断るということも少なくありません。



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