資金繰り

黒字倒産とは?利益が出ているのに倒産する6つの原因と防止策を銀行員が解説

「決算は黒字なのに、なぜか手元のお金が増えない」

「売上も利益も順調なのに、資金繰りが苦しい」

このような状況にある会社では、黒字倒産に注意する必要があります。

黒字倒産とは、会計上は利益が出ているにもかかわらず、必要な支払いに充てる資金が不足し、事業の継続が困難になって倒産することです。

会社は利益が出ていれば必ず安全というわけではありません。売上代金を回収できなかったり、在庫や設備投資に多額の資金を使ったりすると、黒字でも資金繰りが悪化することがあります。

私は長年、銀行で法人融資や融資審査に携わってきましたが、会社の経営状態を考える際には、利益だけでなく、現金の流れや借入金の返済負担を確認することが重要だと考えています。

この記事では、黒字倒産が起こる6つの主な原因、利益と現金の違い、黒字倒産を防ぐための具体的な対策、銀行への相談方法をわかりやすく解説します。

黒字倒産とは?利益が出ていても倒産する理由

黒字倒産とは、損益計算書では利益が出ているにもかかわらず、資金繰りが行き詰まって倒産することです。

黒字とは、一定期間の収益が費用を上回り、利益がプラスになっている状態をいいます。

一方、資金繰りとは、会社に入ってくるお金と出ていくお金を管理し、必要な支払いができる状態を維持することです。

この2つは関係していますが、同じものではありません。

黒字でも手元の現金が増えるとは限らない

例えば、ある会社が商品を1,000万円で販売し、その商品の仕入原価が700万円だったとします。

他の費用を考慮しなければ、利益は300万円です。

しかし、販売先との取引条件が翌月末払いであれば、商品を販売した月には売上代金1,000万円が入金されない場合があります。

一方、仕入代金700万円を先に支払っていれば、利益が計上されていても、手元の現金は減少しています。

つまり、利益が出ていることと、現金が増えていることは必ずしも一致しません。

赤字でもすぐに倒産するとは限らない

反対に、会社が赤字であっても、直ちに倒産するとは限りません。

十分な手元預金がある場合や、資金調達によって必要な支払いを継続できる場合には、赤字でも事業を続けることができます。

ただし、赤字が長期間続けば、一般的には財務内容や資金繰りへの負担が大きくなります。

また、現金があればどのような状況でも倒産しないというわけではありません。事業上のさまざまな理由によって、事業の継続が困難になる場合もあります。

重要なのは、黒字か赤字かということだけでなく、必要な時期に必要な支払いを行える資金があるかどうかです。

黒字倒産の本質は資金繰りの行き詰まり

会社には、仕入代金、従業員の給与、家賃、税金、借入金の返済など、さまざまな支払いがあります。

利益が出ていても、これらの支払期日に資金を確保できなければ、支払いが遅れることがあります。

支払遅延が続けば、取引先からの信用が低下し、商品の仕入や通常の事業活動が難しくなる可能性があります。

その結果、事業の継続が困難になり、倒産に至ることがあります。

これが黒字倒産の基本的な仕組みです。

黒字倒産が起こる6つの主な原因

黒字倒産が起こる原因は一つではありません。

代表的な原因として、次の6つが挙げられます。

  1. 売掛金の回収遅延や貸倒れ
  2. 過剰在庫や不良在庫の発生
  3. 売上急増による運転資金不足
  4. 過大な設備投資
  5. 借入金の返済負担
  6. 本業以外の投資や融資の失敗

それぞれの原因について説明します。

原因1.売掛金の回収遅延や貸倒れ

黒字倒産の代表的な原因の一つが、売掛金の回収遅延や貸倒れです。

売掛金とは、商品やサービスを販売したものの、まだ代金を回収していない売上債権です。

売掛金や受取手形などをまとめて売上債権と呼びます。

売上が発生しても代金を回収できるとは限らない

企業間取引では、商品を販売した時点で売上を計上し、代金は後日回収することが一般的です。

そのため、売上を計上した時点では、まだ現金が入金されていないことがあります。

例えば、1,000万円の商品を販売し、翌月末に代金を回収する予定だったとします。

ところが、販売先の資金繰りが悪化し、予定日に代金を支払えなくなった場合、自社には1,000万円の入金がありません。

一方、商品の仕入代金や従業員の給与などの支払いは発生します。

このような入金遅延が大きな金額になると、自社の資金繰りが急激に悪化することがあります。

売掛金の貸倒れは黒字倒産につながることがある

販売先が倒産するなどして売掛金を回収できなくなることを、貸倒れといいます。

売掛金が貸倒れになると、会社は本来回収する予定だった現金を受け取れません。

特定の販売先に多額の売掛金が集中している場合、その販売先の倒産が自社の資金繰りに大きな影響を与えることがあります。

なお、回収不能となった売掛金については、会計上も貸倒損失や貸倒引当金などの処理が必要になる場合があります。そのため、貸倒れが発生しても利益が必ず黒字のままというわけではありません。

しかし、損失の計上時期と現金不足が発生する時期は一致しないことがあり、資金繰り上の危険は先に現れる場合があります。

売掛金による黒字倒産を防ぐ対策

売掛金の管理では、次の点が重要です。

  • 販売先ごとの売掛金残高を確認する
  • 入金予定日を管理する
  • 入金遅延が発生したら早めに原因を確認する
  • 特定の販売先への売掛金の集中を把握する
  • 販売先の信用状況に応じて取引条件を見直す

売上は計上して終わりではなく、代金を回収するまで管理することが資金繰り上は重要です。

原因2.過剰在庫や不良在庫の発生

過剰在庫や不良在庫も、黒字倒産につながる原因の一つです。

在庫とは、販売するための商品や製品、製造に使う原材料などのことです。

在庫を確保するには仕入資金が必要ですが、在庫のままでは通常、販売代金として現金を回収できません。

在庫が増えると現金が固定される

例えば、ある会社が1,000万円の商品を仕入れたとします。

仕入代金を支払った時点で、会社の現金は1,000万円減少します。

その商品が販売され、売上代金を回収できれば、資金は再び現金として戻ってきます。

しかし、商品が売れずに在庫として残っている間は、仕入に使った資金が在庫という形で固定されています。

そのため、手元の現金が不足することがあります。

不良在庫が増えると資金回収が難しくなる

売れ残った商品が長期間在庫として残ると、不良在庫になる場合があります。

不良在庫は、値下げをしなければ販売できなかったり、販売自体が難しくなったりすることがあります。

その結果、仕入に使った資金を十分に回収できない可能性があります。

なお、在庫の価値が低下した場合には、会計上も評価損などが発生する場合があります。

そのため、在庫が残っていれば損失が発生しないというわけではありません。

在庫による黒字倒産を防ぐ対策

在庫の管理では、次の点が重要です。

  • 売れ行きの悪い商品を確認する
  • 長期間保管している在庫を把握する
  • 今後の受注見込みに合わせて仕入量を調整する
  • 季節変動を踏まえて適正な在庫水準を維持する
  • 不良在庫の処分や販売方法を検討する

在庫は会社の資産ですが、資金繰りの面では現金化されるまで資金が固定されていることを理解する必要があります。

原因3.売上急増による運転資金不足

売上が急増したことによって、黒字倒産の危険が高まる場合もあります。

売上が増えることは会社にとって望ましいことですが、売上増加に伴って仕入代金や外注費などの支払いも増えることがあります。

一方、売上代金の回収が翌月末や翌々月末であれば、現金が入金されるまでに時間がかかります。

売上が増えると先に支払いが増えることがある

例えば、毎月の売上が1,000万円だった会社が、新規受注によって毎月1,500万円を販売するようになったとします。

売上は500万円増えています。

しかし、商品を販売するためには、仕入代金や外注費などの支払いが必要です。

売上代金の回収が後払いであれば、増加した売上に対応する資金を先に準備しなければなりません。

そのため、利益が増えていても、手元の現金が不足することがあります。

売上増加に伴う資金需要を増加運転資金という

売上増加によって新たに必要となる運転資金を、増加運転資金と呼びます。

銀行の法人融資では、売上増加に伴う売掛金や在庫の増加を確認し、必要な運転資金を検討することがあります。

ただし、売上が増えているからといって、必ず融資を受けられるわけではありません。

銀行は、売上増加の内容、売掛金の回収見込み、会社の返済能力などを確認します。

売上急増による黒字倒産を防ぐ対策

売上が急増している場合には、売上計画だけでなく資金繰り計画も作成することが重要です。

特に、次の点を確認してください。

  • 売上増加に伴って仕入代金がいくら増えるか
  • 売上代金をいつ回収できるか
  • 追加の人件費や外注費が必要になるか
  • 資金不足が発生する時期はいつか
  • 銀行から追加の運転資金を借りる必要があるか

売上を増やす計画と同時に、その売上を実現するための資金を準備することが重要です。

原因4.過大な設備投資

設備投資によって多額の資金を使うことも、黒字倒産の原因になる場合があります。

設備投資とは、事業に必要な機械、車両、建物などを購入することです。

設備投資は将来の売上や利益を増やすために行われますが、購入時にはまとまった資金が必要になります。

設備投資は支出が先行する

例えば、運送業の会社が新しいトラックを1,000万円で購入したとします。

トラックの購入時には1,000万円の資金が必要ですが、トラックによって得られる売上や利益は、今後の運送業務を通じて発生します。

そのため、設備投資の支出と収益の発生には時間差があります。

手元預金だけで設備投資を行った場合、日常の仕入や給与などに必要な運転資金が不足することがあります。

設備投資による黒字倒産を防ぐ対策

設備投資を行う際には、設備の購入金額だけでなく、購入後の資金繰りを確認することが重要です。

具体的には、次の点を検討してください。

  • 設備投資後に必要な運転資金を確保できるか
  • 設備投資によってどの程度の収益が見込めるか
  • 銀行から設備資金融資を受ける必要があるか
  • 借入金の返済額が過大にならないか

設備投資に銀行融資を利用することで、一時的な資金負担を抑えられる場合があります。

ただし、借入金の返済負担も発生するため、設備投資の効果と返済計画を十分に検討する必要があります。

原因5.借入金の返済負担

借入金の返済負担が大きいことも、黒字倒産につながる原因の一つです。

借入金の元金返済は、会社から現金が出ていく支出です。

しかし、元金返済は損益計算書の費用にはなりません。

そのため、利益が出ていても、借入金の返済額が大きければ資金繰りが苦しくなることがあります。

利益と借入金の返済額は一致しない

例えば、ある会社の年間利益が1,000万円だったとします。

一方、銀行借入金の年間元金返済額が1,500万円であれば、利益の金額だけを見ると、返済負担が大きいように見えます。

ただし、実際の返済能力を判断する際には、減価償却費、運転資金の増減、税金、設備投資なども考慮する必要があります。

したがって、利益と借入金返済額を単純に比較するだけで資金不足が決まるわけではありません。

重要なのは、会社が実際に生み出す資金に対して、借入金の返済負担が過大になっていないかを確認することです。

借入金返済による黒字倒産を防ぐ対策

借入金の返済負担が大きい場合には、まず借入金の一覧表を作成してください。

借入先、借入残高、毎月返済額、最終返済日などを整理します。

そのうえで、必要に応じて銀行に借り換えや返済期間の見直しなどを相談します。

資金繰りが深刻な場合には、返済条件変更を相談することも選択肢になります。

ただし、返済条件変更は今後の融資審査に影響する可能性があるため、慎重に検討する必要があります。

原因6.本業以外の投資や融資の失敗

本業以外の投資や融資に多額の資金を使い、その回収ができなくなることも、黒字倒産の原因になる場合があります。

例えば、会社が余裕資金を使って株式や賃貸不動産などに投資する場合です。

株式投資による資金の固定化

会社が株式を購入すると、その購入資金は現金から株式に変わります。

株式を売却すれば現金化できる場合がありますが、株価が下落していると、当初の購入金額を回収できないことがあります。

また、株式を売却できる状況であっても、必要な時期に十分な金額を回収できるとは限りません。

本業の運転資金まで株式投資に使ってしまうと、資金繰りに支障が出る可能性があります。

賃貸不動産への投資

会社が賃貸不動産を購入する場合にも、多額の資金が必要になります。

安定した賃料収入が得られれば資金繰りにプラスとなる場合がありますが、空室の増加や修繕費の発生などによって、当初の計画どおりに資金を回収できないことがあります。

また、不動産は売却に時間がかかることがあり、必要な時期に現金化できない可能性があります。

本業以外への投融資による黒字倒産を防ぐ対策

本業以外の投融資を行う場合には、事業継続に必要な運転資金を確保したうえで検討することが重要です。

特に、投資資金が長期間固定される可能性や、投資先からの回収が予定どおり進まない場合の影響を確認してください。

本業の資金繰りを維持するために必要な現金まで、回収時期が不確実な投資に使わないことが重要です。

銀行融資・資金繰りのメール相談

「黒字なのに資金繰りが苦しい」「売掛金や在庫が増えて資金が不足している」「借入金の返済負担が重い」といったお悩みについて、メールでのご相談を受け付けています。

※融資の承認や返済条件変更の実現を保証するものではありません。

黒字倒産を防ぐために経営者が実行したい5つの対策

黒字倒産を防ぐためには、利益の管理だけでなく、現金の動きを継続的に確認することが重要です。

1.資金繰り表を作成する

黒字倒産を防ぐうえで、最も基本的な対策の一つが資金繰り表の作成です。

資金繰り表とは、会社に入ってくるお金と出ていくお金を整理し、将来の手元資金残高を予測するための表です。

資金繰り表を作成すれば、売上代金の入金時期、仕入代金の支払時期、借入金の返済時期などを確認できます。

その結果、資金不足が発生する可能性のある時期を事前に把握しやすくなります。

2.売掛金の回収状況を管理する

売掛金については、販売先ごとの残高と入金予定日を確認してください。

入金予定日に代金が回収できなかった場合には、早めに原因を確認することが重要です。

また、特定の販売先に売掛金が集中していないかを確認することも必要です。

3.在庫を適正な水準に維持する

過剰な在庫は資金繰りを圧迫します。

そのため、売れ行きの悪い商品や長期間保管している在庫を把握し、必要に応じて仕入量や販売方法を見直してください。

在庫を適正な水準に維持することは、資金繰りの改善につながります。

4.借入金の返済負担を確認する

借入金の返済額が会社の返済能力に対して過大になっていないかを確認してください。

特に、複数の銀行から借入をしている場合には、毎月の返済総額を把握することが重要です。

返済負担が大きい場合には、銀行への相談も検討します。

5.一定の手元資金を確保する

売掛金の回収遅延や急な支払いなど、資金繰りには予想外の事態が発生することがあります。

そのため、日常の支払いに必要な資金とは別に、一定の手元資金を確保しておくことが重要です。

必要な手元資金の金額は、会社の業種、売上規模、支払条件、借入金返済額などによって異なります。

資金繰り表を利用し、自社に必要な資金水準を検討してください。

黒字倒産を防ぐために銀行は何を確認するのか

銀行が法人融資を審査する際には、会社が黒字か赤字かだけで融資の可否を判断するわけではありません。

黒字であっても、資金繰りに問題がある場合には慎重に審査することがあります。

売掛金や在庫が増えていないか

銀行は、決算書の売掛金や棚卸資産の残高を確認します。

売上が増えている場合には、売掛金や在庫が増加することもあります。

しかし、売上の増加に比べて売掛金や在庫が大幅に増えている場合には、その理由を確認することがあります。

特に、長期間回収できていない売掛金や、販売見込みの低い在庫が多い場合には注意が必要です。

利益に対して借入金の返済負担が過大でないか

銀行は、利益や減価償却費などを参考にしながら、会社の返済能力を確認します。

ただし、実際の返済能力を判断する際には、運転資金の増減や設備投資なども考慮する必要があります。

黒字であっても、借入金の返済負担が大きい場合には、追加融資が難しくなることがあります。

今後の資金繰りが維持できるか

銀行は、融資を実行した後に会社の資金繰りが維持できるかどうかも確認します。

例えば、売掛金の回収遅延によって一時的に資金が不足している場合には、今後の回収見込みが重要になります。

また、借入金の返済負担が原因で資金繰りが苦しい場合には、返済計画の見直しが必要になることもあります。

銀行融資を受ける際には、黒字であることだけでなく、資金不足の原因と今後の資金繰りの見通しを説明することが重要です。

黒字なのに資金繰りが苦しい場合の銀行への相談方法

黒字であっても資金繰りが苦しい場合には、早めに銀行へ相談することが重要です。

その際には、次の内容を整理しておくとよいでしょう。

1.資金繰り表を作成する

今後の入金予定と支払予定を整理し、いつ、いくら資金が不足する見込みなのかを確認してください。

銀行に対しても、資金繰り表を使って具体的に説明することが重要です。

2.資金不足の原因を明確にする

売掛金の回収遅延なのか、在庫の増加なのか、設備投資なのか、借入金の返済負担なのかを整理してください。

原因によって銀行への相談内容は異なります。

3.必要な資金額と返済見通しを説明する

追加融資を希望する場合には、必要な金額と時期を明確にする必要があります。

また、融資を受けた後にどのように返済するのかを説明することも重要です。

4.返済負担が重い場合には条件変更も検討する

借入金の返済負担が資金繰り悪化の主な原因である場合には、追加融資だけでなく、返済条件変更を銀行に相談することも選択肢になります。

ただし、返済条件変更は今後の融資審査に影響する可能性があるため、慎重に検討する必要があります。

黒字倒産に関するよくある質問

Q.黒字倒産とは簡単にいうと何ですか?

黒字倒産とは、会計上は利益が出ているにもかかわらず、必要な支払いに充てる現金が不足し、倒産することです。

Q.黒字なのに倒産するのはなぜですか?

利益と現金の動きが一致しないためです。

売掛金の回収遅延、過剰在庫、設備投資、借入金の返済負担などによって、黒字でも資金繰りが悪化することがあります。

Q.赤字でも倒産しない会社があるのはなぜですか?

赤字であっても、十分な手元資金がある場合や、資金調達によって必要な支払いを継続できる場合には、事業を続けることができます。

ただし、赤字が続けば資金繰りや財務内容への負担が大きくなるため、収益改善が重要です。

Q.売上が増えている会社でも黒字倒産することはありますか?

あります。

売上増加に伴って仕入代金や外注費などの支払いが先行し、売上代金の回収が遅れる場合には、追加の運転資金が必要になることがあります。

Q.黒字倒産を防ぐために最も重要なことは何ですか?

利益だけでなく、現金の動きを管理することです。

資金繰り表を作成し、売掛金の回収予定、仕入代金の支払予定、借入金の返済予定などを把握することが重要です。

Q.黒字でも銀行から融資を断られることはありますか?

あります。

銀行は利益だけでなく、売掛金や在庫の内容、既存借入金の返済負担、今後の資金繰りなどを確認します。

黒字であっても、返済能力に問題があると判断されれば、融資が難しくなる場合があります。

Q.黒字なのに資金繰りが苦しい場合はどうすればよいですか?

まず、資金繰り表を作成して資金不足の原因を確認してください。

そのうえで、売掛金の回収促進、在庫の見直し、借入金の返済負担の調整、銀行への運転資金融資の相談などを検討することが重要です。

まとめ|黒字倒産を防ぐには利益だけでなく資金繰りの管理が必要

黒字倒産とは、利益が出ているにもかかわらず、資金繰りが行き詰まって倒産することです。

利益が出ていても、売掛金の回収遅延や過剰在庫、設備投資、借入金の返済負担などによって、手元の現金が不足することがあります。

今回のポイントを整理すると、次のとおりです。

  • 黒字倒産とは、利益が出ていても資金繰りが行き詰まって倒産すること。
  • 利益と現金の動きは必ずしも一致しない。
  • 売掛金の回収遅延や貸倒れは資金繰りを悪化させる。
  • 過剰在庫や売上急増によって運転資金が不足することがある。
  • 設備投資や借入金の返済負担にも注意する。
  • 資金繰り表を作成し、将来の資金不足を事前に把握する。
  • 資金不足が見込まれる場合には、早めに銀行へ相談する。

私は長年、銀行で法人融資に携わってきましたが、会社の経営状態を考える際には、利益が出ているかどうかだけでなく、実際に現金がどのように動いているのかを把握することが重要だと考えています。

黒字倒産を防ぐためには、利益の管理と資金繰りの管理を両立させることが大切です。

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