資金繰り

売上の回収期間を時系列で点検しましょう

資金繰り改善のヒントはここにあるで貸借対照表の資産項目に資金繰り改善のヒントが隠れていることを説明しました。
今回はその具体的なものとして貸借対照表の受取手形と売掛金、いわゆる売掛債権についてご案内します。
この売掛債権の項目は資金繰りを大きく左右するポイントです。

売上の回収期間について整理します

ツケで物やサービスを販売している、つまり掛売りで事業を行っている場合には、その売上の代金がいつ入ってくるかは資金繰りに影響を与えます。
売上代金は次の仕入資金や従業員の給与、家賃の支払いなどの元手となるものです。
すぐに売上代金が手元に入ってくれば良いのですが、遅くなればそれだけ仕入資金や給与支払いなどの資金に窮することになります。
手元資金に余裕があればさしあたりその手元資金を取り崩してそれぞれの支払いに充当することが出来ますが、仮に手元資金に余裕がないと銀行から融資を受けるなど別途の資金調達手段を考えなくてはならなくなります。

つまり売上の回収期間が長ければ長いほど資金繰りを圧迫してしまうのです。

売上の回収期間を時系列でみて見てみましょう

最近、「資金繰りが窮屈になってきたような気がする」と感じたら一度自社の売上の回収期間を時系列で点検してみましょう。
次の貸借対照表をご覧ください。
貸借対照表
この貸借対照表はある会社の最近3期のものです。
売上の回収期間を把握するには貸借対照表の③受取手形・売掛金の欄に注目してください。
ここの受取手形及び売掛金はすでに売上は発生しているものの、まだ現金でその代金が回収出来ていないものを示しています。
3年前は17,449千円、2年前は19,984千円、そして1年前は22,558千円ですね。
ただこれだけでは売上の回収期間がどのくらいかはわかりません。
再び次の図をご覧ください。
貸借対照表
売上の回収期間は③を平均月商で割ることにより求めることが出来ます。
すると次のようになります。
売上の回収期間
売上の回収期間が2.05ヶ月→2.64ヶ月→2.94ヶ月と年々長くなっています。
つまり売上が発生してからその代金が現金で手元に入ってくるまでの期間が年々長くなっているということです。
ということは売上が発生してからその代金が実際に使えるまで長い時間がかかっているということですから、これは資金繰りがタイトとなる要因となります。

売上の回収期間の長期化で考えるべきこと

先の例で売上の回収期間が3年前が2.05ヶ月であったにも関わらず1年前が2.95ヶ月になっているということは、売上が発生してからその代金が手元に現金として入ってくるまでの期間がおよそ1か月長くなっている、遅く入ってくるということです。
1か月遅くなるということは資金繰りを圧迫することは間違いありません。
なぜ長くなっているのかを少し時間をかけて確認してみる必要があります。
確認ポイントしては、

ココがポイント

・販売先への請求が遅れていないか
・決まった期日に払ってくれない販売先はないか
・回収期間が長い販売先の売上ウェイトが大きくなっていないか


が主要なポイントです。
このように時々売上の回収期間を時系列で点検を行い、異常なことはないか、特に長期化していないかどうかはぜひとも点検しましょう。

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