資金繰りは事業を行う上でもっとも重要であり絶対にショートさせてはいけません。
資金繰りがショートすればどれだけ売上があり利益があってもその時点で倒産します。
資金繰りがタイトと感じればその理由を解明して早期の資金繰りの改善に努めることが極めて重要です。
目次
資金繰りがタイト
資金繰りがタイトというのは資金が十分になく日々の資金のやりくりが苦しいということです。
資金繰りがタイトの場合、銀行から融資を受けることにより資金繰りがタイトの状況から脱出することができますが、資金繰りの抜本的な改善をしないと融資による資金繰りへの効果は一時的です。
また時間の経過とともに資金繰りがタイトになってきます。
資金繰りがタイトな理由を解明してその対策を講じることにより資金繰りを改善し安定させることが重要です。
資金繰りがタイトな理由
資金繰りがタイトな理由はいろいろなことが考えられます。
資金繰りがタイトとなるよくある理由を説明します。
赤字である
利益が赤字であれば資金繰りがタイトとなります。
これは当たり前のことですね。
赤字ということは資金繰りで考えると入ってくる資金よりも出ていく資金の方が多いことです。
赤字は入金よりも支払の方が多いということ。確実に資金繰りがタイトになる。
売上代金が入ってくるまでの時間が長い
売上が発生し売上代金が入ってくるまでの期間を売掛債権回転期間と呼んでいますが、この期間が長いと資金繰りがタイトになります。
売上代金というのは事業活動で必要となる資金の中心となる源泉です。
この売上代金が入ってくるまでの期間、つまり売掛債権回転期間が長いと入金までのいろいろな支払を手元資金などで対応せざるを得なくなり、資金繰りがタイトとなります。
売上代金が入ってくるまでの期間、売掛債権回転期間は1ヶ月から2ヶ月が平均であり、3ヶ月以上となると長いと言えます。
売上代金が入ってくる時間が長い。各販売先にきちんと請求をしているか、支払がない先には即日に連絡を。
在庫の回転が悪い
在庫はそれが売れて初めて売上代金として手元に資金が入ってきます。
在庫を保有あるいは製造するには商品や原材料の購入のために資金を投じています。
さらに製造のために人件費をはじめとした経費も必要です。
しかし在庫の回転が悪いとなかなか売上代金として資金が回収されないこととなり、資金繰りがタイトとなります。
在庫の回転が悪い理由にはそもそも在庫水準自体が多いという理由の他に、売れ残りなど在庫の陳腐化も在庫の回転を悪くします。
在庫の適正水準は事業内容によって異なってきますが、多くても月商の2ヶ月以内にするべきです。
在庫の回転が悪いと資金繰りはタイトになる。不良在庫はないか、そもそも在庫水準が多すぎないか要確認。
仕入代金の支払時期が早い
現金仕入で仕入をしているのであれば、仕入と同時に資金が必要となります。
またツケで仕入をしている場合でも支払までの時間が短いと資金が必要となる時期が早くなり、やはり資金繰りがタイトとなります。
1ヶ月から2ヶ月程度が妥当な水準でしょう。
仕入代金の支払時期は仕入をしてから仕入代金の支払いが早いと資金繰りがタイトになる。売上代金回収までの時間とのバランスを取ることが大切。
借入の返済負担が重い
銀行から融資を受けている場合には当然に返済をしなけばなりません。
銀行からの融資は資金繰りの安定に直結しますが、その後の返済は資金繰りへの負担となります。
以上が資金繰りがタイトなるよくある代表的な理由です。
当てはまることが必ず1つあるいは複数あると思います。
それらの改善が資金繰りがタイトな状況から脱する着実な方法となります。
資金繰りがタイトとなる理由のまとめ
以上、資金繰りがタイトとなる理由をまとめますと次のようになります。
まとめ
・売上代金回収までの期間が長い
・在庫の回転が悪い
・仕入代金を支払う時期が早い
・借入の返済負担が重い