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銀行融資の基本

税金の分割納付と融資審査への影響

税金は納付期限までに一括して納付するのが原則ですが、資金繰りが苦しい場合に分割納付の手続きが認められています。
税金を分割納付している場合に融資審査にはどのような影響が出るのかを説明します。

税金の分割納付と融資審査に関する質問

銀行や政策金融公庫での資金事業に関する融資の件です。
新規事業で行うのに600万円ほど必要になると試算しており200万円は自己資金を準備出来ましたので、残りの400万円を銀行か政策金融公庫から融資をお願いしようかと考えています。
1つ心配なことがあります。
昨年の住民税などの税金につき自己資金を貯めたいために一括納付ではなく、役所で分割納付を行う手続きを行いました。
この税金の分割納付は融資審査には不利に働くのでしょうか。

税金の分割納付に対する銀行の考え方

税金というのは納付期限が定められており、納付期限までに一括して納付するのが原則です。
その一括して納付することが原則の税金納付を分割納付にするというのは銀行としては「資金繰りが苦しいから」と考えます。
たしかにルールでは税金の分割納付が認められています。
そのため分割納付は決してルール違反ではないでしょう。

税金の分割納付→資金繰りが苦しいと銀行は考える

銀行の融資業務で大切なこと

銀行や政策金融公庫の融資業務において大切なことは融資の量を増やすことではなく、融資を最後まで返済してもらうことです。
融資が返済されないということはそれは銀行や政策金融公庫にとっては損失を意味します。
そのため銀行や政策金融公庫の融資業務において大切なことは融資がきちんと返済されるということであり、そのため融資審査では融資をきちんと返済する能力があるかどうかをもっとも重点的に審査をしています。
そして融資がきちんと返済できるためには何よりも資金繰りが安定していなければなりません。
この点において本来は一括して納付が原則である税金を分割納付しているということは資金繰りが苦しいからと銀行や政策金融公庫は考えますから、融資審査には不利に働くことになります。

銀行の融資業務でもっとも大切なことは融資を最後まで回収すること

今回のケース

今回のケースですが自己資金が200万円あります。
したがってこの自己資金にて税金を一括納付して、そのうえで融資申込額を増額することの方がプラスと考えます。
例えば税金の一括納付に100万円が必要だとします。
今回は自己資金200万円、400万円が融資申込額ですが、それを自己資金100万円、融資申込額500万円とするのです。
税金を分割納付にして自己資金額を増やすよりは税金は一括納付をしてその分だけ融資申込額を増やした方が融資審査にはプラスに働くと考えます。

税金の分割納付と融資審査への影響のまとめ

以上、税金の分割納付と融資審査への影響についてまとめますと次のようになります。

まとめ

・税金の分割納付は資金繰りが苦しいからと銀行は考える
・融資の返済能力を重要視する融資審査においては資金繰りが苦しいことは絶対に不利
・自己資金で税金の一括納付が可能であれば納付後に融資申し込みをする方が融資審査上は有利

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