誰でも借金はしたくはありません。
しかし様々な理由で借金を背負っている人は実にたくさんいます。
借金をすると当たり前のことですが返済をしなければならず、人によっては借金生活からいつまで経っても抜け出せない状態に陥っているケースが少なくありません。
借金生活から抜け出すにはどうすれば良いのか。
冷静になって考えてみましょう。
これでは借金生活から抜け出せない
まず借金生活から抜け出せない典型例を見てみましょう。
この図をご覧ください。
これはある個人の方の年間のお金の収支状況を示したものです。
毎月手取りで340千円の収入があり7月と12月にはボーナスも支給されており、年間の手取り収入は4,480千円です。
一方で食費や家賃、光熱費などの生活に必要な支出が毎月300千円余りあり、年間の生活に関する支出は3,964千円です。
したがって手取り収入の範囲内に生活に関する支出は収まっており、年間のトータルでは516千円のお金の余裕が生まれる状態になっています。
ここまではまったく問題がなくむしろ健全だと言えるでしょう。
借金返済がネック
しかしこの個人の方は借金があり、毎月の借金の返済額は75千円、年間合計では900千円となっています。
さきほど手取りの収入から生活に関する支出を差し引くと年間合計で516千円のお金の余裕が生まれていると説明をしました。
ところが借金返済がこれを上回る年間900千円あることから、借金返済を含めたトータルのお金の収支はマイナスとなってしまっています。
この状態は借金生活から抜け出せないばかりではなく、ますます借金額が膨らんでしまうパターンです。
借金生活から抜け出せるパターン
では借金生活から抜け出せるパターンとはどのような状態でしょうか。
毎月手取りで収入はさきほどのケースと同じで年間の手取り収入も4,480千円と同じです。
さらに生活に関する支出もさきほども同じで年間の生活に関する支出の合計額は3,964千円と同じ水準です。
異なるのは借金の返済額が毎月30千円で年間の借金返済額の合計額は360千円となっています。
このケースでは手取り収入から生活に関する支出を差し引いたお金の余裕が年間516千円となっていますが、借金の返済額がこの範囲内に収まっています。
つまり借金返済を含めた支出合計が収入の範囲内に収まっています。
この点はさきほどの例と異なる点です。
このケースでは毎月着実に借金を減らしていくことが出来ますから、時間が経てば借金生活から抜け出すことが可能となります。
まとめ
借金生活から自己破産や任意整理などいわゆる債務整理に頼らずに自力で抜け出すには借金返済を含めたお金の収支がプラスになっていることが絶対条件です。
したがって最初の例では毎月40千円のお金の収支の赤字になっていますから、この収支をプラスに持っていく努力が必要です。
収入を増やすことは簡単ではないですから、きついとは思いますが生活に関する支出を抑制して収支を改善する工夫をさらに行う必要があります。
また仮に借金が複数となっている場合には、借換などで借金の件数を減らすことで借金の毎月の返済額を減らせることもあります。
いずれにしてもお金の収支をプラスにもっていかないと借金生活から自力で抜け出すことは出来ません。
厳しいようですがこれが現実です。