繰上返済はローンなどを早く返済し利息の支払いを節約できるという点で、ローンなどを抱えている人は誰しもが望んでいることではないでしょうか。
しかし繰上返済はメリットばかりではありません。
繰上返済にはデメリットもあります。
繰上返済のメリットとデメリットについて融資担当の銀行員が説明をします。
目次
繰上返済のメリットとデメリット
繰上返済のメリットとデメリット
・繰上返済のメリットその2 利息が節約できる
・繰上返済のデメリットその1 手元資金が減少する
・繰上返済のデメリットその2 ローンは復元できない
繰上返済のメリット ローンの完済時期が早まる
ローンなどの借金を抱えている人は誰しもが早くローンから解放されたいと考えています。
ローンは毎月の定例返済がありますが、ローンを早く完済するには繰上返済が一番の近道です。
例えば繰上返済により今後1年分の返済に相当する繰上返済を行えば、ローンの完済が1年早まります。
繰上返済を行う人の多くは早くローンを完済するために行っています。
繰上返済の第一のメリットはローンが早く完済できるという点です。
繰上返済のメリットはローンが早く完済できること
繰上返済のメリット 利息が節約できる
繰上返済の第二のメリットは支払う利息が節約できるという点です。
利息はローンの残高に対して発生します。
繰上返済を行うことにより当然ながらローンの残高が減少します。
ローンの残高が減少すればそれに応じて支払う利息は必ず減少します。
繰上返済により支払う利息を節約できるメリットもある
繰上返済のデメリット 手元資金が減る
これは当たり前のことですが、繰上返済を行うことにより手元資金が減ります。
繰上返済を行った手元資金は元に戻ってくることはありません。
繰上返済後に何か急にお金が必要となっても繰上返済を取り消すことはできません。
手元資金のほとんどを繰上返済に回してしまうと、何か急なことがあった時に対応ができなくなります。
これは繰上返済のデメリットであり注意点です。
繰上返済のデメリットは手元資金が減り、いざという時の備えが弱くなること
繰上返済のデメリット ローンは元に戻らない
上記と関連して繰上返済をしてローンは減りますが、急にお金が必要となってもそのローンを再び復元することはできません。
例えば100万円を繰上返済をした後に急なお金が必要となり、繰上返済をした分の100万円を再びローンを受けようとしても基本的に無理です。
繰上返済をしてその後に急にお金が必要となってもローンは元には戻せない
繰上返済を行うかどうかの判断基準
このように繰上返済はメリットばかりではなくデメリットもあります。
ここで繰上返済を行うかどうかにあたって参考になるいくつかの判断基準をご案内します。
今後お金が足らなくなる不安がある時
今後、予定等がありお金が足らなくなる可能性がある場合には基本的には繰上返済をせずに手元に残しておいたほうが良いでしょう。
繰上返済をして手元にお金の余裕がなくなってしまっては、今後の予定や急な用向きの時にお金がなくて困ることになります。
新たな借金で凌いでしまえば元も子もありません。
これが原則です。
今後お金が必要となるイベントなどがある場合には繰上返済をせずに資金を手元に温存しておく
ローンの種類が教育ローンやリボ払いの場合
教育ローン、住宅ローン、車のローンは借りた後は返済のみです。
リボ払いも返済のみです。
つまり繰り返し利用出来るものではなく、返済を続けていくだけです。
ローンの種類が上記である時は今後のお金に不安が残る場合には繰上返済をせずに手元に残しておいた方が無難です。
ローンの種類がカードローン形式の場合
ローンの中にカードローンがある場合には手元に余裕がある時には迷わず繰上返済をしましょう。
カードローンというのは一定の借入限度額が設定されています。
そしてその借入限度額までは繰り返し利用できることがカードローンの最大の特徴です。
今後、お金に不足が生じた時には借入限度額までであれば再び利用が出来ますから安心です。
繰上返済は利息の制約にもつながり繰上返済のメリットも享受できます。
利息はローンの金額に応じて発生します。
したがって繰上返済をすることでローンの金額、つまり元金を減らすことで利息を節約することが出来ます。
ローンの種類がカードローンタイプであれば迷わず繰上返済を行う
今後お金が足らなくなる不安がない時
収支が改善して今後お金が足らなくなる不安がない時には迷わず繰上返済をしましょう。
さきほどの利息の制約にもつながります。
繰上返済をメリットを最大限に享受することができます。
大切なことは借金の件数を増やさないこと
繰上返済をすべきか、手元に置いておくべきかは今後借金の件数を増やしてしまう可能性があるかないかで考えることも良いでしょう。
繰上返済をして手元にお金がなくなり、再びお金が足らない時に新たな別の借金をしてしまう可能性がある時は繰上返済をせずに手元に温存しておくことが良いでしょう。
とにかく借金の返済額は借金の件数によります。
同じ借金の金額でも月々の返済額は借金の件数が多いほど増えます。
返済負担に耐えられなくなりまた新たな借金を作ってしまえば、さらに月々の返済額が増えます。
こうなると長い間、返済苦を味わうことになり借金地獄に陥ってしまう危険すらあります。
借金の件数は絶対に増やしてはいけません。
カードローンのように借入限度額まで繰り返し利用できるものがある場合には、繰上返済をした後にお金が必要となった場合にはそのカードローンを再び利用すれば新たな借金を作る必要もなくなります。
借金の件数が増える危険がないかどうか、このあたりを考えて繰上返済をするかどうかを考えましょう。
繰上返済のメリットとデメリットのまとめ
以上、繰上返済のメリットとデメリットをまとめますと次のようになります。
まとめ
・繰上返済のメリットその2 利息が節約できる
・繰上返済のデメリットその1 手元資金が減少する
・繰上返済のデメリットその2 ローンは復元できない