住宅ローンは数ある個人ローンのなかでもっとも審査基準が厳しいローンです。
いざ、住宅ローンの申し込みを検討し始めた時に過去のカードなどの支払状況が気になることがあると思います。
クレジットカードの遅延が過去にあると住宅ローンは難しくなりますが、一方で住宅ローンが通った事例もあります。
クレジットカードを遅延したことがあっても住宅ローンが通った事例について融資担当の銀行員が説明をします。
目次
住宅ローンの審査とクレジットカードとの関係
最初に住宅ローンの審査とクレジットカードとの関係について整理をします。
この図は住宅ローンの審査項目を一覧で示したものです。
クレジットカードの遅延が関係する審査項目
これらの住宅ローンの審査項目のなかで今回のテーマであるクレジットカードの遅延が影響してくるのは10の他社借入状況のところです。
クレジットカードの遅延の有無は個人信用情報でわかる
住宅ローンの審査では必ず個人信用情報が調査されます。
この個人信用情報を調査することで過去のクレジットカードの支払状況がわかります。
個人信用情報の調査でわかること
クレジットカードの支払状況に関して個人信用情報でわかることはクレジットカードの支払日にきちんと支払いをしたかどうかです。
クレジットカードの支払日の翌日に支払いをした場合には、個人信用情報ではクレジットカードが遅延したと記録がされます。
過去2年分のクレジットカードの支払状況が記録されている
このクレジットカードの支払状況について支払日に遅延しなかったか、それとも遅延したかは過去2年分が記録されています。
クレジットカードの支払日にきちんと支払いをしたら遅延をしなかった、支払日に支払いをしなかったら遅延したと個人信用情報に記録がされます。
クレジットカードの遅延があると原則として住宅ローンは通らない
クレジットカードの遅延があると原則として住宅ローンの審査には通りません。
住宅ローンでは資金繰りの安定を最重視
住宅ローンは金額も大きく、かつローン期間が20年とか35年といったように超長期の個人向けのローンです。
これだけの多額の金額を超長期にわたって返済しなければならないのが住宅ローンです。
そのため住宅ローンでは確実にローンが返済できる人、つまり資金繰りが安定してお金の管理がきちんとできる人が住宅ローンを利用できる資格を有します。
クレジットカードの遅延が意味すること
クレジットカードを遅延するということは、次の2つのマイナス面が考えらえます。
クレジットカードの遅延で考えらえること
・お金の管理が甘い
クレジットカードが遅延⇒お金がない
クレジットカードの遅延でまず考えられることはお金がないということです。
お金がないからクレジットカードを遅延したということです。
お金がなければ住宅ローンを返済できませんから、当然に住宅ローンは通りません。
クレジットカードが遅延⇒お金の管理が甘い
もう1つクレジットカードの遅延で考えらえることはお金の管理が甘いということです。
クレジットカードの支払いは一般的に銀行の預金口座からの引落です。
お金はあるものの、預金口座に支払日までに入金をしておかないと引落ができずにクレジットカードを遅延することになります。
お金の管理が甘いということは超長期にわたって安定的に返済することを求められる住宅ローンには大きなマイナスとなります。
以上からクレジットカードの遅延があると原則として住宅ローンは通りません。
クレジットカードの遅延があっても住宅ローンが通るケース
しかしクレジットカードの遅延があったとしても住宅ローンが通るケースがあります。
クレジットカードの遅延が1回だけの場合
クレジットカードの遅延があっても「住宅ローンが通った!」というケースはクレジットカードの遅延の回数が1回だけの場合です。
さきほどクレジットカードに遅延があったかどうかは個人信用情報に過去2年分が登録されていると説明をしました。
したがって正確に言いますと過去2年間にクレジットカードの遅延が1回だけの場合には、住宅ローンが通る可能性があります。
たまたま入金することを忘れた
クレジットカードの遅延が1回だけの場合には、たまたま銀行の預金口座に入金することを忘れたと考えることができます。
クレジットカードの遅延が3回も4回もあれば、たまたま銀行の預金口座に入金することを忘れたと考えることはできませんが、遅延が1回だけであればたまたま銀行の預金口座に入金することを忘れたと考えることができます。
入金することを忘れることは誰もがあり得ることです。
そのためクレジットカードの遅延が1回だけであれば、住宅ローンが通る可能性はあるのです。
クレジットカードが遅延したことがあっても住宅ローンが通った事例のまとめ
以上、クレジットカードの遅延があっても住宅ローンが通った事例についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・クレジットカードの遅延の回数が3回も4回もあれば、もう住宅ローンは通らない