融資審査マンの見方

銀行融資審査マニュアル33 設備投資融資の基本的な考え方

設備投資は特に製造業の会社にとっては必要不可欠なことです。
しかし一方で設備投資が失敗に終わった場合、その会社の命取りになってしまう事例は数えきれないほとがあります。
ここでは設備投資融資に対する銀行の目線から妥当な設備投資計画というものを参考にしてください。

設備投資の表裏

設備投資は会社の成長には不可欠なものです。
しかし一方で設備投資は金額が多額になること、設備投資に投下した資金の回収には長期間を要すること、設備投資により固定費が増大し収益体質が低下する懸念があることなどの特徴があり、会社の体力対比過大な設備投資は逆に業績の悪化を招くことも少なくありません。
過去から現在まで多くの会社の倒産事例がありますが、過大な設備投資が原因で資金繰りが行き詰まり倒産に至った事例は数えきれないほどあります。
したがって設備投資は会社にとって事業の維持及び拡大に不可欠なものである一方で、失敗すれば命取りになってしまう危険性もはらんでいることを認識することが大切です。

設備投資融資に対する銀行の審査目線

設備投資の対象物によって銀行融資の審査目線は異なります。
例えば病院であれば30年とか40年で設備投資に要した資金が回収できる計画でも銀行は是とします。
しかし病院などはどちらかというと特殊な例ですので、以下では工場建設など一般的でかつ事例の多い設備投資を例として銀行融資の審査目線を説明します。

10年以内に投下資金が回収できるかどうか

設備投資資金融資に対して銀行が審査でもっとも重視する点はその設備投資に要した資金が10年以内に回収できるかどうかです。
もっと端的に言えば設備投資資金融資が10年以内で無理なく返済をすることができるかどうかです。
設備投資資金融資の返済が10年以内では苦しく、無理なく返済するには15年や20年かかるとするならばその設備投資はその会社の体力比過大なものです。
過大な設備投資を無理して行う場合、おおむねその会社の資金繰りを圧迫することとなり何のための設備投資だったのかという結果になってしまいます。

設備投資資金融資の返済原資

銀行が設備投資資金融資の返済の元手となるものは、その設備投資によって増加する利益と考えています。
会社側としても設備投資によって売上が増加し、かつ利益が増加することを期待しているはずです。
したがって設備投資資金融資の返済は増加する利益によって10年以内に設備投資資金融資が完済できるかどうかという点が大切です。
現実の銀行融資の審査においても利益による返済が10年超となるのであれば、その設備投資資金融資には原則として消極的な方針となります。
会社に対して設備投資計画の見直しを促し、その設備投資が重荷にならないように再考を求めています。
10年以内に無理なく設備投資資金融資が完済できるかどうか、これが銀行融資の審査目線からではありますが妥当な設備投資計画課どうかの分岐点です。

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