サラリーマン時代に深く追求した趣味での経験を生かして退職後に起業をしたい・・・。
このような思いは少なくないはずです。
開業資金融資について説明をします。
目次
質問
会社員です。
勤務年数は10年を超えました。
今すぐではないのですが、将来自分の店舗を持ちたいと思っています。
現在の仕事とは直接には関係なく、趣味の世界です。
土地など担保となるものはありませんが、こんな私でも開業資金融資を銀行から受けることは可能でしょうか?
開業資金融資の対象
今回のように個人が会社を起業して事業を行うにあたり必要となる資金は開業資金融資の対象です。
むしろ個人が会社を起業するにあたり資金面を支援する今回のようなケースは開業資金融資のど真ん中だと言えるでしょう。
ちなみに起業後5年以内までが開業資金融資の対象です。
開業資金融資の取扱機関
個人が会社を起業する、あるいは個人事業主として独立開業する場合に利用される開業資金融資は民間銀行や政府系金融機関である日本政策金融公庫にて取り扱いがされています。
実際でも起業するにあたり開業資金融資を民間銀行や日本政策金融公庫から利用されているケースが多くあります。
民間銀行の開業資金融資
開業資金融資は文字通り開業するために融資ですから、業績の参考となる過去の実績がありません。
開業資金融資の返済原資は開業後の事業から得られる利益となりますが、その見通しを銀行が持つことは非常に困難であることが現実です。
銀行は融資を返済してもらわなければなりませんが、事業の見通しが持ちづらい開業資金融資は銀行側からすると非常に融資回収リスクが高い特徴があります。
そのため民間銀行での開業資金融資においては公的な保証機関である信用保証協会の保証付融資の形態をとることがほとんどと言って良いでしょう。
銀行側からすると信用保証協会という公的機関が返済の保証をしてくれるわけですから安心です。
無担保でも検討可能です。
開業資金融資の審査の特徴
開業資金融資の審査は開業後の事業が本当にうまく行くのかどうかの見通しが中心となります。
今までの仕事の延長線での開業資金融資
開業資金融資においてもっとも見通しが持ちやすいケースというのは、今までに行っていた仕事の延長線上で開業する場合です。
開業ということは当然ながら今までの実績はありません。
したがって銀行としては過去の実績という1つの客観的な判断根拠がありませんから、今後の事業計画の実現可能性が融資判断の中心となります。
この事業計画の実現可能性を判断する上では、今までの職歴は重要な目安となります。
長く従事していた仕事と同業界にて開業される場合には、今までの経験が十分に生かせることが期待出来ますから、事業計画の実現可能性を前向きに評価することが出来ます。
趣味の延長線上での開業資金融資
一方で今まで経験したことのない業界での開業は、事業計画の実現可能性にどうしても疑問符がついてしまいます。
ご質問者の場合には趣味の世界でということですが、その経験が開業後の事業に十分に通じるものであるのかどうか。
ここが銀行に説明する際の大きなポイントとなります。