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銀行の本音 資金繰り

資金繰りが厳しいときの対策は?

事業を行っていると資金繰りが厳しい事態に直面をすることがあります。
資金繰りがショートしてしまえばその時点でもう事業を継続することはできずに破綻してしまいます。
そのため何としても資金繰りが厳しい状況から脱出をしなければなりません。
資金繰りが厳しいときの対策について融資担当の銀行員が説明をします。

資金繰りが厳しい時の支払の優先順位

資金繰りが厳しい場合にはその原因を把握して改善していく必要がありますが、まずは目の前の資金繰りが厳しい事態に対処しなければなりません。
そのためには資金繰りが厳しい場合には支払いをする優先順位をつけて対応をすることが大切です。
資金繰りが厳しい場合の支払の優先順位は次のとおりです。

資金繰りが厳しい場合の支払の優先順位

1.仕入代金の支払
2.従業員への給与の支払い
3.家賃などの経費の支払
4.税金の支払
5.銀行への返済

資金繰りが厳しい場合の支払の優先順位 まずは仕入代金の支払

資金繰りが厳しい場合にまずは支払いを優先すべきことは仕入代金を支払うことです。
万が一、仕入代金を支払うことができない、あるいは遅れた場合に仕入先が受け入れてくれるとは考えないでください。
仕入代金を支払うことができない、あるいは遅れた場合には、もうその仕入先とは今後は今まで通りの取引はしてもらえないと考えてください。
取引を打ち切られる、もしくは全額を前払いしないと仕入に応じてもらえないと考えてください。
どれだけ長い取引がある仕入先であっても現実は厳しいです。
そしてもっと警戒すべきことがあります。
それは仕入先に仕入代金を支払えない、遅れたという情報が一気に広まってしまうことです。
「あそこはやばい」などといった情報が一気に広まります。
こうなると別の仕入先からも仕入ができなくなります。
つまり事業の継続が非常に困難な事態に直面します。

資金繰りが厳しい場合にまずは優先して支払うのは仕入代金

資金繰りが厳しい場合の支払の優先順位 次は従業員への給与の支払い

従業員がいなければ事業を行うことはできません。
給与の支払いが遅れたとしても耐えてくれる従業員はほんのわずかだと考えてください。
従業員にも大切な生活がありますから給料を支払ってくれない、支払が遅れるということは従業員には耐えられないことです。
退職する従業員も現れることでしょう。
また従業員の口からさきほどと同様に「あそこはやばい」といった情報が一気に広まります。
その情報は時間の問題で仕入先などの取引先の耳にも入ります。
やはり事業を継続することができなくなります。

資金繰りが厳しい場合に仕入代金の次に優先して支払うのは給料

資金繰りが厳しい場合の支払の優先順位 次は家賃などの経費の支払

資金繰りが厳しい場合に仕入代金、給料を支払った後は家賃などの経費の支払です。
家賃などの経費はもちろん支払いをしなければなりませんが、仕入代金や給料よりも支払の緊急性は劣後します。
少しは待ってもらえる種類のものです。
そして世の中に「あそこはやばい」という情報が一気にすぐに広まるということは少ないでしょう。

資金繰りが厳しい場合に仕入代金と給与を支払ったら次は家賃などの経費

資金繰りが厳しい場合の支払の優先順位 仕入代金、給料、家賃の次は税金

資金繰りが厳しい場合に仕入代金、給料、家賃を支払った後は税金です。
税金を滞納していると差押などのリスクがありますが、すぐに差押が受けるということではありません。
今後の税金の納付について税務署に相談をすることもできます。
そして税務署から税金の支払いが遅れていることが世の中に公表されることはありません。
つまり税金滞納がすぐに世の中に信用不安の情報やうわさが飛び交うことはないということです。
仕入先の耳にも入らないでしょう。

資金繰りが厳しい場合に税金の支払いは猶予がある

資金繰りが厳しい場合の支払の優先順位 最後は銀行へ返済

資金繰りが厳しい場合に一番後回しにしても良いのが銀行への返済です。
税金と同様に銀行への返済が遅れたからと言って直ちに差押を受けるわけでもありませんし、預金口座が止められるということもありません。
またこれも税金と同様ですが「あそこはやばい」といった情報が世の中に広まることもありません。
銀行に返済についての相談を行うこともできます。

資金繰りが厳しい場合に最後で良いのは銀行への返済


資金繰りが厳しい場合に当面の応急手当として支払いの優先順位について説明をしました。
応急的に資金繰りの対応をしたうえで、資金繰りが厳しい原因やその改善について検討をしていきましょう。
まずは当面の資金繰りが厳しい状況に対応して事業を継続することが最優先です。

銀行の本音

資金繰りが厳しい場合に銀行への返済が後回しにされて延滞が発生してしまうことはある面で銀行はやむを得ないと考えています。
もちろん表面的には返済はしなくてよいなどと銀行は絶対に言いませんが、本音ではやむを得ないと考えています。
そして資金繰りが厳しい顧客から返済猶予などの相談を受けた場合には、銀行は当局からも言われていますので真摯に対応をします。
決して門前払いを銀行がすることはありません。

資金繰りが厳しいときの対策は?のまとめ

以上、資金繰りが厳しいときの対策についてまとめますと次のようになります。

まとめ

・資金繰りが厳しい原因の把握やその改善策に取り組む前にまずは現在の厳しい状況に対応することが第一
・資金繰りが厳しい場合にまずは優先して対応すべきことは仕入代金の支払
・資金繰りが厳しい場合に仕入代金の次に優先して対応するのは給料の支払
・給料の次は家賃などの経費
・その次は税金
・資金繰りが厳しい場合に最後で良いのは銀行への返済

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