設備投資は一般的に金額が嵩むことが多く、そのため多くの事業者から設備資金の融資相談がもたらされています。
設備資金の融資を申込む場合、金額はどうしたら良いのかの戸惑いが多いように感じています。
そのためここでは設備資金融資の金額について説明をします。
ここでは金額1,000万円の機械を取得する設備投資を例にして説明をします。
設備資金融資は運転資金を含めることはできない
最初に設備資金の融資は設備投資で必要となる資金を対象にしているものです。
そのため運転資金を含めて銀行に設備資金の融資を相談することはできません。
運転資金が必要であれば、それは設備資金の融資とは別に別途運転資金の融資を行うこととなります。
設備資金の融資対象は設備投資に必要となる資金のみ。運転資金を含ませることはできない。
全額は避けたい
1,000万円の設備投資に対して1,000万円の金額での設備資金の融資は避けたいところです。
できないことはないのですが、一般的に銀行では少なくとも設備投資の2割程度は自己資金を投入し、残りの金額を設備資金の融資で対応することを理想としています。
設備投資全額の金額を銀行から設備資金の融資を受けると融資金額が多い分だけその後の返済負担が増加します。
そのため最低でも2割程度は自己資金で対応し、残りの金額を設備資金の融資を受けることで返済負担もそれほど多くならないからです。
また銀行の本音としては設備投資をすべて銀行からの設備資金融資に賄うこと姿勢自体に少し疑問を感じています。
設備資金の融資は設備投資全体の8割以下にしたい
設備資金融資の融資期間について
設備資金の金額とは関係のないことですが、ここで設備資金融資の融資期間について触れておきます。
設備資金の融資は設備投資を行うことで取得することとなる設備の法定耐用年数の範囲内とすることが原則です。
法定耐用年数が5年の設備を購入するのであれば、設備資金融資の最長の融資期間は5年です。
5年を超えて設備資金の融資を受けることは原則としてできません。
また建物の場合がそうなのですが、法定耐用年数が例えば20年であっても銀行が行う設備資金の融資の最長期間は10年です。
これはそもそも10年超の期間でないと返済ができないということはそもそもその設備投資が過大であるとの銀行の判断によります。
過大な設備投資はその事業者の事業や資金繰りを圧迫する要因になることが多く、この点からも設備資金の融資期間が最長でも10年というのは一定の合理性があると思います。
設備資金の融資期間は法定耐用年数以内かつ最長10年以内が原則
設備資金融資の金額についてのまとめ
以上、設備資金の融資金額についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・設備資金融資の金額は設備投資全体の8割以下にするのが理想
・設備資金融資の融資期間は法定耐用年数以内かつ最長10年以内