手形貸付は銀行の融資形態で証書貸付と並ぶ代表的なものです。
手形貸付の特徴についてわかりやすく説明をします。
目次
手形貸付の方法
手形貸付は借入の証拠書類として約束手形を銀行に差し入れることで融資が行われるものであり、約束手形を銀行に差し入れるということが手形貸付の大きな特徴の1つです。
これは銀行に差し入れる約束手形のひな型ですが、手形貸付に差し入れる約束手形は特別なものではなく、通常使用されている約束手形そのものが使用されます。
約束手形の項目
白地の約束手形に融資条件を記載して銀行に差し入れを行います。
宛名
宛名は左の一番上の箇所です。
通常の約束手形ではここに手形を渡す相手方を記入することになりますが、手形貸付では融資を受ける銀行名を入れることになります。
株式会社〇〇銀行といった感じです。
金額
金額は手形貸付で受ける融資金額となります。
振出日
手形貸付の融資を受ける日となります。
振出人など
この部分は手形貸付を受ける事業者名を入れることとなります。
支払期日
最後に右側の支払期日を入れます。
支払期日は手形貸付の最終期限となります。
手形貸付の返済方法
手形貸付の返済方法は期日一括返済と分割返済の2種類があります。
手形貸付の期日一括返済方法
期日一括返済は手形貸付の最終期限に融資全額を一括にて返済する方法です。
最終期限までは融資元金の返済は一切ありません。
利息のみの支払いとなります。
手形貸付の分割返済
手形貸付の分割返済は融資金額を何回にわけて分割して返済していく方法です。
例えば3,000万円の手形貸付の融資を6回の分割返済で借入したとします。
この場合には毎月500万円ごとを返済していくこととなります。
なお分割返済方法は手形貸付で差し入れる約束手形には記載がありませんので、別途返済方法を記載した書面で銀行の契約を行うこととなります。
手形貸付の実質的な特徴
今までは手形貸付の形式面の特徴です。
手形貸付の実質的な特徴としては主に短期融資で運転資金に利用されることが圧倒的に多いということです。
長期融資は証書貸付、短期融資は手形貸付と考えてもよいでしょう。
そして短期融資の代表的なものは運転資金です。
したがって手形貸付とは短期の運転資金に利用されるということが手形貸付の実質的な特徴となります。
手形貸付の特徴のまとめ
以上、手形貸付の特徴をまとめますと次のようになります。
まとめ
・手形貸付は短期の運転資金融資に利用される