銀行融資の基本 融資審査マンの見方

どうして融資が必要なのか、使途を明確にしましょう

「お金が必要で融資を受けたいのですが…」「どういったお使い道ですか」「えっと、いろいろ入用で」。
時々、銀行に融資の相談に来られた方とよくあるやり取りなのですが、結論から申し上げてこのやり取りでは融資の手続きは前に進みません。
決算が黒字か赤字かなど業績の状況も大切ですが、何に使うのか、つまり融資の資金使途もとても大切な要素です。

銀行融資の審査手順

次の図は銀行で行われている融資審査の手順を示したものです。
融資審査の流れ
まず最初に「何をしている会社か」が出てきます。
私たちが初対面の人と会う時には「この人はどのような人か?」をまず知ろうとしますよね。
それと同じで銀行も目の前にいる会社がどのような人か、つまり何をしている会社なのかを知りたいのです。
相手の事業内容を知ることが融資審査の初めの一歩になります。
相手のことが理解出来たら次は業績の把握ですね。
単に利益が黒字なのか赤字なのかを見るだけではなく、銀行員は様々な切り口から決算書を眺めてその会社の体質というものの理解に努めます。
不思議なもので数えきれいないほどの決算書を見ている銀行員は、決算書をみるとその会社の体質とか経営者の考え方、性格などをおぼろげながらもわかってくるものです。
そしてお金を貸してもきちんと返せるかどうかを判断していくのです。
次はいよいよ今回のテーマの資金使途です。

資金使途は融資審査の天王山

融資のお金を何に使うのか、それは融資をする銀行にとっても融資を受ける会社や個人事業主にとっても、とても大切なものです。
次の図は製造業を想定したお金の流れを示しているものです。

お金は製品を製造するために欠かせない原材料の仕入資金に充てられることによって、お金は原材料に姿を変えます。
その原材料を使って製品が製造されることで、お金はさらに原材料から製品に姿を変えます。
その製品が販売されることによってお金は当初の姿のお金になって手元に戻ってきます。
当初のお金よりも多くのお金になって戻ってくることでその会社に利益をもたらします。
もちろんこの図には入っていませんが、物を製造するには人が必要ですから社員への給与にもお金は姿を変えます。
製造する工場も必要でしょうからお金は工場にも姿を変えます。
お金の循環を支えるところにもお金が使われてこの循環が途切れることなく回っていくことで、その会社の事業が継続され発展して、利益を生み出していくわけです。
銀行からの融資はこの循環に沿ったところに利用されなければなりません。
なぜなら銀行からの融資は返済していく必要があります。
返済は基本的に利益が出て初めて可能となります。
ということは融資というお金は利益を生み出すところに利用されないといけないのです。
こういったところから銀行の融資審査では資金使途をとても大切な審査項目としています。
利益を生み出さない、あるいは事業とは関係のないところに融資のお金が使われてしまえば、結果として返済が受けられる可能性が低くなるからです。
また融資を受ける会社や個人事業主としても利益を生み出さない、事業とは関係のないところに融資のお金を使ってしまえば、その後、返済に苦しむだけになってしまいます。

資金使途を明確にして融資を申し込みましょう

資金使途の重要性をご理解いただけたでしょうか。
今までの説明で理解をしていただけたと思いますが、このような理由で銀行は融資の資金使途は何かをとても重要視しています。
それにも関わらず「いろいろ入用で」と説明を受ければ、その時点で融資が何に使われるかわからないと危険にすら感じてしまうのです。
機械を買う、材料の仕入資金に使う、社員の採用費に使うなど事業に関わることであれば堂々と説明してください。

資金使途を明確に伝えることが融資の申し込みに第一歩です。

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