銀行に融資の申し込みを行うと審査を銀行は行いますが、通常、融資審査は2回に分けて行っています。
一次審査と二次審査のことです。
銀行の融資審査の一次審査と二次審査とは何かについて融資担当の銀行員が説明をします。
目次
一次審査と二次審査に関する質問
零細企業の経営者です。
現在、銀行に融資の申し込みを行っています。
先日、融資の担当者の方から一次審査は終わり、これ以降二次審査を行うとの連絡をもらいました。
一次審査と二次審査とは何でしょうか。
一次審査はOkで二次審査で融資がダメだということはあるのでしょうか。
融資担当銀行員の回答
銀行の融資審査の一次審査と二次審査とは次のようなものです。
一次審査と二次審査
・二次審査とは本審査のことで、細部の審査を行う。
・二次審査を通過すれば融資が実行される
一次審査とは
まず銀行融資の一次審査について説明をします。
一次審査とは事前審査
一次審査は手元にある決算書などの資料をもとに融資を行うか、それとも断るかの大まかな方向性を出すための審査です。
例えば運転資金として2,000万円の融資申し込みを受けた場合、業績や現在の融資残高などからそもそも融資が可能なのか、それとも難しいのか方向性を出すために一次審査が行われます。
一次審査が通常は支店長や融資課長、担当者など関係者が会議室などに集まって審査が行われます。
この一次審査でこれ以上の融資は無理だという結論になれば、二次審査に進むことはなく融資の申し出はお断りすることとなります。
一方で融資が可能だと判断されれば融資期間や金利など細部の条件面を詰めたり、融資は可能だが条件を付したりする場合、その条件の協議を行ったりします。
一次審査とは融資可否について大体の方向性を出すための事前審査
一次審査後の条件交渉が行われる
銀行での一次審査が終了し融資が可能だと判断されると、銀行から融資条件の提示など連絡があります。
試算表や資金繰り表の提出要請、融資期間や融資金利の条件が提示され、必要であれば条件交渉が行われることとなります。
二次審査とは
次に銀行融資の二次審査についてです。
二次審査とは本審査
一次審査を経て条件交渉も終わり融資条件の細部が固まると銀行では二次審査が行われます。
二次審査とは融資の本審査であり最終審査です。
この二次審査が終わると正式に融資審査が通ったことになり、あとは融資契約を行って融資が実行される運びとなります。
二次審査とは融資の本審査であり二次審査に通ると正式に融資審査が通ったことになる
一次審査は通って二次審査でダメなことはあるのか
一次審査が通れば、基本的には二次審査も通り融資が実行されると考えて差し支えありません。
ただし試算表の提出を受けて、予想以上に業績が悪化している場合などは二次審査が通らないこともあります。
一次審査は銀行の組織としての公式の融資審査ではありません。
銀行の組織としての正式の審査は二次審査であり、この二次審査に通らないと融資が実行されることはありません。
しかし融資実務においては一次審査で足元の業績も確認した上で融資可否の方向性が判断されます。
したがって一次審査が通れば二次審査も通り融資が実行される可能性がかなり高いと考えて差し支えはありません。
一次審査が通ればまず二次審査も通り融資は実行される
銀行融資の一次審査と二次審査のまとめ
以上、銀行の融資審査の一次審査と二次審査についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・融資の二次審査とは銀行の正式審査であり二次審査に通れば融資は実行される
・実際の融資実務においては一次審査が通れば二次審査も通る可能性は高い