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資金繰り

資金繰りの立替期間を知っておきましょう

資金繰りの立替期間をご存知でしょうか。
これは売上のおおむね何か月分程度の資金が常に必要なのかがわかる指標です。
資金繰りの目安を知るうえで非常に有効な存在です。
常にこの指標を頭に入れておくと資金繰りの計画が立てやすくなります。

資金繰りの立替期間の求め方

資金繰りの立替期間を求めるについては貸借対照表と平均月商が分かれば容易に導くことが出来ます。
次の図をご覧ください。
貸借対照表
これはある製造業の中小企業の貸借対照表と売上高を示したものです。
さて貸借対照表のどの項目に注目することによって資金繰りの立替期間を求めることが出来るのでしょうか。
答えは次の図をご覧ください。
貸借対照表
資金繰りの立替期間を求めるにあたって注目する貸借対照表のの項目は受取手形・売掛金(これらを総称して売掛債権と呼んでいます)と在庫、そして支払手形・買掛金(これを総称して買掛債務と呼んでいます)の3項目です。
それと平均月商を用いて資金繰りの立替期間を求めていきます。
以下具体的な手順をご案内します。

まずは売掛債権の回転期間を求めましょう

売掛債権、つまり受取手形・売掛金の金額を平均月商で割ります。
売掛債権回転期間
さて売掛債権回転期間は2.05ヶ月、2.64ヶ月、2.94ヶ月となりました。
これは何を意味しているかと言いますと、売上が発生してからその代金を現金で回収するまでの平均的な時間を示しています。
例えば1年前は2.94ヶ月ですが、これは売上が発生してからその代金が現金で手元に入ってくるのは2.94ヶ月後、およそ3ヶ月後ということです。
したがって3ヶ月間は売上が発生してもその代金が手元に入ってこないということです。
これは資金繰り上においては圧迫することになります。

次に在庫の回転期間を求めましょう

こちらも先ほどの売掛債権の回転期間と同じ手法で在庫の金額を平均月商で割ります。
在庫回転期間
さて在庫回転期間は1.18ヶ月、1.45ヶ月、1.30ヶ月となりました。
これは何を意味しているのかと言いますと、在庫が売れるまでの平均的な期間を示しています。
見方を変えますと売上の何か月分の在庫があるのかとも言えます。
資金繰り上のインパクトで考えますと、在庫を準備するにはお金がかかっているはずですが、そのお金が手元に戻ってくるには在庫が売れることがスタートです。
そして売れたら先ほどの売掛債権に在庫が姿を変えて、そのうえでようやくお金が手元に戻ってきます。
したがって在庫の回転期間が長ければ長いほど資金繰りを圧迫することになります。

最後に買掛債務の回転期間を求めましょう

こちらもさきほどの売掛債権の回転期間及び在庫の回転期間と求め方は同じ考え方です。
買掛債務回転期間
さて買掛債務回転期間は1.18ヶ月、1.32ヶ月、1.55ヶ月となりました。
これは何を意味しているのかと言いますと、材料や商品などの仕入を行い、その代金を現金にて支払うまでの平均的な期間を示しています。
例えば1年前の1.55ヶ月ですと、仕入を行ってその代金を支払うのは平均して1.55ヶ月後ということです。
つまり1.55ヶ月間は代金をまだ支払わなくても良いということですから、買掛債務回転期間が長いほど資金繰り上はプラスになります。

資金繰りの立替期間を求めましょう

まずは次の図をご覧ください。
立替期間
立替期間は2.05ヶ月、2.77ヶ月、2.69ヶ月となりました。
例えば1年前は2.69ヶ月ですがこれの意味するところは事業を継続していくで必要となる運転資金は平均月商の2.69ヶ月分、つまり平均月商の2.69倍の資金が必要だということです。
まず売掛債権回転期間ですがこれは先ほどもご案内しましたが、売上が発生してからその代金が手元に入ってくるまでの時間です。
そして在庫回転期間ですが、これも先ほどもご案内しましたが、在庫が実際に売れるまでの時間です。
在庫回転期間が1.30ヶ月、売掛債権回転期間が2.94ヶ月ですからお金の流れは次のようになります。
お金の流れ
まず販売する製品(製品や商品、原材料など)を手配します。
当然、在庫を準備するにはお金が必要ですからここでお金を投入します。
その在庫は平均すると1.30ヶ月後に販売されます。
販売されると在庫は売掛債権として姿を変えます。
そしてこの売掛債権が実際に現金として手元に入ってくるのは2.94ヶ月後です。
在庫の回転期間と売掛債権の回転期間の合計は4.24ヶ月(1.30ヶ月+2.94ヶ月)となります。
つまり在庫を準備するために投入したお金は4.24ヶ月後にようやく手元に戻ってくることになります。
この間、つまり4.24ヶ月は資金を立て替えなければなりません。
ここまではお金をこちら側が立て替える話です。

立替期間から差し引かれるもの

次の図をご覧ください。
お金の流れ
一方で買掛債務回転期間があります。
これは仕入をしたものの、その代金を実際に支払うまでの支払猶予期間と言えます。
1年前は1.55ヶ月ですから仕入をして実際にその代金を支払うのは1.55ヶ月後で良いということです。
ということは資金繰りの立替期間は次のとおりとなります。
資金繰りの立替期間
つまり平均月商の2.69倍の資金は運転資金として必要だということです。

資金繰りの立替期間のまとめ

ココがポイント

資金繰りの立替期間は事業を継続していくうえで最低限常に必要となる運転資金の目安をしめしています。
この立替期間が短くなればなるほど資金繰りは楽になる一方で、長くなればなるほど資金繰りがきつくなります。
従ってご自身の会社の立替期間が時系列でどのように推移しているのかをチェックし、長くなる傾向にあればそれを短くすることが資金繰り改善において欠かせないポイントなります。
資金繰りの立替期間が長くなれば資金繰りを圧迫し、手元資金に余裕がなければ銀行などの金融機関からの借入金の必要性が出てきます。

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