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融資審査マンの見方

過去に税金滞納があると銀行からの融資は難しいですか?

赤字などが原因で資金繰りが苦しく法人税や消費税などの税金を滞納してしまったということは時々あることです。
今回は過去に税金滞納をしたことがあると銀行からの融資は難しくなるのかどうかというテーマです。
融資担当の銀行員が説明をします。

過去に税金滞納があった場合の融資に関する質問

中小企業で経理を担当しています。
当社は会社を設立して7年目ですが、今までは無借金で運営をしてきました。
今回初めて銀行に融資の申し込みをすることを考えております。
決算は黒字を続けていますが、一点気になることがあります。
それは過去に税金滞納をしていたということです。
今はもう完納をしているのですが、数年前に資金繰りが苦しい時期があり税金滞納をしてしまいました。
過去に一度でも税金滞納をしていると銀行からの融資は難しいものでしょうか?

融資担当銀行員の結論

融資担当銀行員の結論

・現在は完納しており過去の税金滞納であれば融資にはそれほどマイナスにはならない
・足元の業績と資金繰り状況に問題がなければ融資検討は前へ進む

税金滞納で銀行が考えること

赤字は間違いなく資金繰りを悪化させます。
資金繰りが苦しくても事業を継続させるためには仕入代金は期日通りに支払わないといけません。
少しでも遅れれば仕入先から供給をストップされてしまう懸念があるからです。
また従業員の給与も資金繰りが苦しい場合でもきちんと支払わないといけません。
従業員の退職が相次げば、やはり事業の継続が危険になってしまいます。
このような理由でやむなく税金を滞納している会社や個人事業主は決して少なくないのではないでしょう。

税金滞納に関する銀行員の思考

ところで税金を滞納している会社や個人事業主に対して銀行は次のように考えます。
税金滞納
税金を滞納しているということは資金繰りが苦しいということですから、融資の返済も苦しいということになります。
銀行にとって融資した資金は必ず返済してもらわなければなりません。
返済が出来なくなり融資が回収出来ないとなると銀行にとっては回収出来ない融資がそのまま損失となってしまいます。
銀行も民間の株式会社ですから安易に回収不能の融資が増えて損失を膨らませるわけにはいきません。
したがって税金を滞納している会社や個人事業主には融資はしないというのが原則です。

過去の税金滞納は原則として融資には影響しない

税金滞納に対する銀行が抱くイメージは上記の通りですが、税金滞納が過去の時期でかつ税金滞納が原因で差押など深刻なものではない限り、過去の税金滞納は現在の融資にはそれほどマイナスとはなりません。
銀行融資の返済はあくまでも今後の業績により返済が可能かどうかが決まっていきます。
過去に資金繰りが苦しく税金滞納してしまったとしても、今は資金繰りが回復しかつ安定している場合には過去の税金滞納が融資審査に与える影響は軽微です。
ただし税金滞納が深刻で税務当局から預金の差押を受けたことがあるといったレベルになりますと、いくら過去のこととはいえ銀行としても気にはなります。
融資をしないということにはなりませんが、慎重に今後の業績見込みの検証を行ったうえで融資可否を判断していくこととなります。

現在税金滞納であっても融資を行う例外

税金を滞納している先には融資をしないのが銀行の原則ですが、例外があります。
それは信用保証協会が融資保証を行う場合です。
信用保証協会はすでにご承知のとおり、中小企業や個人事業主が銀行から融資を受ける際に保証人となり融資が受けやすくなる公的機関です。
銀行としても公的な機関が保証人になってくれれば安心です。
税金を滞納していても信用保証協会が保証をするのであれば銀行も融資を行います。
税金を滞納している会社や個人事業主に銀行が融資を行う唯一の例外と言えるでしょう。

信用保証協会が保証を行うケース

しかし信用保証協会からすると返済が不能となれば銀行に代わりに返済しなければなりません(これを代位弁済と言います)。
税金を滞納しているということは資金繰りが苦しいということですから、信用保証協会としても安易に保証をすることは出来ません。
ここで次の図をご覧ください。
ご利用いただけない中小企業
この図は東京信用保証協会のホームページに掲載されているものをお借りしたものです。
ここでは信用保証協会の保証制度を利用出来ない中小企業が記載されています。
図の下部の赤線部分をご覧ください。 ここには次のことが記載されています。

※ 粉飾決算や融通手形操作を行っている、税金を滞納し完納の見通しが見込めない、事業実態・資金使途・返済能力などを判断するための資料がない等の場合もお取扱いできません。


「税金を滞納し完済の見通しが見込めない」とあります。
見方を変えると税金を滞納していても完済の見通しがあれば保証利用が可能ということになります。
実際に管理者の銀行融資実務において税金を滞納しているにも関わらず信用保証協会が保証を行い融資を実行したケースがいくつかあります。
その際の信用保証協会が保証を行う最低条件としては、

・滞納している税金の分納手続きを税務当局に対して行っていること
・分納計画に無理がなく支払いが可能と考えられること
・これに従い少なくとも数ヶ月程度の支払実績があること
・長くても今後1年以内には完済出来ること


です。
上記4つの条件がクリアした上で信用保証協会の保証検討の土台に乗ることが出来ます。
決して低いハードルではないのですが、税金を滞納していても融資が受けられる可能性は残されています。

過去に税金滞納があると銀行からの融資は難しいですか?のまとめ

以上、過去に税金滞納をしていると銀行からの融資は難しいかどうかについてまとめますと次のようになります。

まとめ

・過去に税金滞納をしていたからとって銀行が融資をしないわけではない
・すでに税金を完納しており足元や今後の業績、資金繰りに問題がなければ通常通りに融資審査を行う
・ただし過去の税金滞納が差押などに至るなど深刻な場合には融資ハードルは上がる

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