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銀行融資の基本 融資審査マンの見方

銀行融資審査マニュアル19 経常収支

経常収支は銀行融資の審査担当が必ずチェックする項目です。
それは経常収支が融資先企業の事業における資金の収支を示す指標だからです。
簡単に言えば事業活動を通して現金が増えたのかあるいは足りないのを理解することができます。

経常収支とは

経常収支とは企業の営業活動における資金収支の状況を示す指標です。
経常収支の算出式は
経常収支=(営業収入+営業外収入)-(営業支出+営業外支出)
ですが、もっと簡単に求めるには次の算式が有効です。

経常収支=経常利益-【(当期売上債権+当期棚卸資産-当期仕入債務)-(前期売上債権+前期棚卸資産-前期仕入債務)】+減価償却費+引当金増減

経常収支は現金ベースでの経常利益と言えます。
この経常収支が黒字になってはじめて企業は設備投資や納税・賞与支給などが出来ることになります。
逆に経常収支が赤字ということは、営業活動の段階で資金が不足しているわけですから、資金の不足を補うために、現預金を取り崩したり銀行融資の借入など何らかの手当てが必要となります。

経常収支が赤字の場合

経常収支が赤字ということは資金繰りがマイナスであることを示しています。
資金繰りがマイナスであれば銀行融資の返済は不可能ということになりますから、銀行融資の審査担当は徹底的にその資金赤字の原因を究明することになります。
経常収支が赤字の場合、まず銀行融資の審査担当が確認するのが売上債権の回収条件が悪化したり売上債権に焦げ付きが発生していないかどうかを調査します。
売上債権の回収に滞りがあれば、企業には現金がスムーズに入ってこないわけですから資金繰りが悪化します。

次に在庫の状況について確認します。
経常収支が赤字で在庫が増加している場合、その理由を調査します。
利益を水増しするために在庫を増やす操作をしていないか、あるいは在庫の中にもう売れない陳腐化したものがないかどうかを調査します。
さらに経常収支が赤字で仕入債務が減少している場合、仕入先から支払条件を短縮化されているのではないかと考えます。
仕入先から支払条件の短縮化を要請されるということは、融資先企業の信用力が低下していることが懸念されるからです。

経常利益が黒字で経常収支が赤字の場合

経常収支は現金ベースで経常利益を示したものですから、本来は経常収支が赤字であれば経常利益も赤字になるのが普通です。
しかししばしば経常収支は赤字であるにもかかわらず、経常利益が黒字である決算書を目にします。
現金は嘘をつきませんから、経常収支が赤字であるということは経常利益も赤字なのではないか、決算を粉飾して経常利益を黒字にしているのではないかと疑問を持ちます。
粉飾とまでは言えないまでも、何らかの操作が行われている可能性が極めて高いですから、その原因を徹底的に究明することになります。

経常収支は資金繰りの良し悪しのバロメーター

経常収支は本来の営業活動の成果を示す指標です。
経常収支が赤字の状態がいつまでも続くと、そのうち手元資金がなくなり銀行融資も受けられなくなり倒産を目の当たりにすることになります。
決算書が黒字なのか、赤字なのかにだけ注意を払うのではなく、お金が足りているのか、不足しているのか、つまり経常収支が黒字なのか、赤字なのかを常に気にする経営姿勢が必要です。

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