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銀行融資の基本

開業後に開業資金を借りたい

開業資金は開業前に借りるのが一般的です。
では開業後に開業資金を借入することは難しいのでしょうか?
開業後に開業資金を借りたいというニーズは無理ではありません。
融資担当の銀行員が説明をします。

開業資金の原則

開業するにあたって資金に開業資金という融資制度があります。
最初に開業資金の融資の原則について整理をします。

開業資金は開業前の利用が原則

開業資金というのは原則として言葉通りに開業するために必要な資金を融資するものです。
開業にあたっては設備を用意するための資金や当面の運転資金などいろいろな目的で資金が必要となります。
この開業前に必要となる資金を対象にしているのが開業資金です。
したがって開業資金は開業前が原則です。

開業資金は開業前が原則

開業後に開業資金を借りたいは可能

では開業後は開業資金の融資を利用できないのかと言えば、実はそのようなことはありません。

開業後一定期間ないであれば開業資金は可能

開業資金の融資は確かに開業前の融資というのが一般的ですが、開業後でも一定期間以内であれば申し込みをすることが出来ます。
例えば東京都の開業資金の融資制度の場合には、開業後5年以内であれば申し込みをすることが出来るのです。
各地域によって期間は異なりますが、開業資金は開業前でないと申し込むことが一切出来ないことはありません。

開業後に開業資金を借りたいのニーズはかなえられる

開業後の開業資金の利用の注意点

このように開業資金の融資は開業前でも開業後でも利用することができます。
ところが開業前であれば開業資金の融資の対象となるものであっても開業後では開業資金の融資の対象とはならないものもあり注意が必要です。

カフェの開業資金の例

ここでは新規にカフェを開業する例で説明をします。

カフェの内装工事代金は開業前は可能

カフェを開業するにはカフェの店舗の内装工事が必要となるでしょう。
カフェの内装工事代金は開業資金の融資の対象です。
しかし開業資金の融資の対象となるのはカフェの開業前です。
そもそも開業資金に限らず融資というのはこれから必要となる資金が対象です。
カフェの内装工事について言えば業者に支払う前の時期が開業資金の融資の対象となります。
つまり開業前ということです。
カフェの内装工事代金を支払い済みの状態で開業後に後追いで内装工事代金の開業資金の融資を申込むことはできません。
すでに支払った内装工事代金は開業資金の融資の対象外なのです。

カフェの店舗の設備資金は開業前のみ開業資金が利用できる


開業後に計画通りに売上が確保できず資金繰りが苦しくなったために、開業前に支払った内装工事代金分の融資を開業資金で受けようとしてもそれはできません。
入居保証金やカフェに設置するインテリアなども既に支払い済みであれば開業資金と言えども後追いで融資を受けることはできません。

すでに支払い済みの資金は開業資金の対象にはならない

運転資金は開業後でも開業資金の融資対象

一方で商品の仕入資金や人件費、広告費などの運転資金は開業後であっても開業資金の融資の対象となります。
仕入資金や人件費、広告費でこれから支払う予定のものは開業後であっても開業資金の融資の対象となります。

開業資金の注意点

このように同じ開業資金の融資であっても開業前であれば受けられるものが開業後では受けられないものがあり注意が必要です。
開業資金の融資が受けられる、受けられないかの判断基準となるのは既に支払ったものなのか、これから支払うものなのかです。
今後支払う予定のものであれば開業後であっても開業資金の融資の対象となります。

開業後に開業資金を借りたいのまとめ

以上、「開業後に開業資金を借りたい」についてまとめますと次のようになります。

まとめ

・開業後であっても開業資金は利用できる
・しかし設備資金などすでに支払い済みのものは開業後の開業資金の利用はできない
・開業後で必要となる運転資金は開業後でも開業資金の利用が可能

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