中小企業や個人事業主が銀行から融資を受けるにあたりよく利用される信用保証協会の保証付融資。
どのような流れで信用保証協会の保証付融資が実行されるのかを説明します。
目次
信用保証協会付融資の全体の流れ
この図は信用保証協会保証付融資の全体の流れを示したものです。
1つ1つを見ていきます。
①銀行への融資申し込み
信用保証協会保証付融資は直接、信用保証協会に申し込む方法もありますが、すでに取引銀行がある場合にはその銀行経由での申込になるのが一般的です。
信用保証協会保証付融資のスタートはまず銀行への融資申し込みから始まります。
②銀行での事前審査
融資の申し込みを受けた銀行ではいきなり信用保証協会に申し込み手続きを案内するのではなく、まず銀行内で事前審査を行います。
信用保証協会保証付融資は実際に融資を行うのは信用保証協会ではなく銀行です。
したがって融資申し込みを受けた銀行ではそもそも申し込みをされた中小企業や個人事業主に融資をするのかどうかを事前審査を行います。
いろいろな理由から融資取引にはふさわしくないと銀行が判断すれば、信用保証協会に保証申し込みを行う前にその銀行で融資をお断りすることもあります。
③信用保証協会への保証申し込み
銀行での融資事前審査がOKとなれば、信用保証協会への申し込み手続きを行います。
信用保証協会への申し込み手続きは申し込みをされた中小事業者が直接信用保証協会に申し込み手続きを行うわけではありません。
融資相談をした銀行にて信用保証協会への申し込み手続きを受け付けます。
信用保証協会への申し込みは専用書類がありますが、これらは銀行にて用意されます。
④信用保証協会での審査
信用保証協会への申し込みを書類を銀行に提出すると、銀行では銀行の所見をつけて信用保証協会に申込書類を提出します。
そして信用保証協会での審査が始まります。
信用保証協会からの質問は銀行に対して行われます。
銀行で回答できるものはすぐに銀行が信用保証協会に回答をします。
銀行ではわからないことや確認事項がある場合には銀行から中小事業者に連絡があり、中小事業者からの回答を得て信用保証協会に伝えられます。
⑤信用保証協会保証決定
信用保証協会の審査が終わり保証が可能となると保証決定となります。
⑥銀行への通知
信用保証協会の保証決定は中小事業者に直接伝えられるのではなく、融資の申し込みを行った銀行に通知がされます。
通知は電話連絡ではなく書面にて行われます。
⑦銀行での融資審査
信用保証協会から送付される書面が銀行に到着すると銀行での融資の本審査が行われます。
この銀行での融資の本審査はそれほど時間はかかりません。
すでに②の事前審査を行っていますから、比較的短期間で銀行での融資本審査は終了します。
⑧融資契約
銀行での融資審査が終了するといよいよ融資契約が行われます。
⑨融資実行
融資契約が行われて最後に融資が実行されます。
信用保証協会付融資に要する時間
すでに信用保証協会の利用がある場合には、この信用保証協会付融資の流れは短期間で進んでいきますので、2週間程度で融資実行まで至ります。
初めて信用保証協会を利用する場合には信用保証協会では綿密な審査が行われますので早くて1ヶ月、通常は1ヶ月半ほど時間を要します。