証券会社出身の社長

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証券会社出身の社長が経営している製造業の中小企業があります。
証券会社に勤務していたということも関係があるのか、この社長は株式投資が好きです。
個人で株式投資を行っているのはもちろんのこと、経営して入る会社でも株式投資を行っています。
もちろん株式投資を行うかどうかは社長およびこの会社の自由ですから、銀行がとやかくいう立場ではありません。
しかしながらこの会社に銀行が融資を行っている場合には、少し風向きが違ってきます。

銀行融資は運転資金や設備資金に代表されるように、融資先の事業に必要な資金が対象となります。
この点において株式投資用の資金は銀行融資の対象にはなりません。
また株式投資は儲かるときもあれば、損をする時もあります。
損をすれば、場合によっては返済する資金が不足するかもしれません。
融資をする銀行としては非常にリスクの高い融資ということになります。
このような理由から株式投資用の資金は銀行融資の対象にはなっていません。

このことは融資した資金が直接、株式投資に向かうケースばかりではありません。
間接的に株式投資に向かった場合にも同様の考え方です。
間接的にとはどういうことかと説明しますと、融資を実行した翌期の決算書において株式投資額が前期決算時に比べて増加している場合です。
このケースにおいては融資した資金が直接、株式投資に向かったとは断定できませんが、結果として融資した資金が株式投資に向かったと類推することが出来ます。

さて、前述の証券会社出身の社長が経営する会社の決算書はどうなっているか言いますと、年々株式投資額が増加しています。
銀行からの借入金も増加しています。
銀行からの融資によって株式投資を増やしたと考えることが出来ます。
こうなると銀行としては融資がしづらくなります。
株式投資に代表されるリスク性のある資金運用はあくまでも余剰資金の範囲内にとどめてください。

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