税金の未納があると銀行の融資審査は厳しくなります。
では公共料金の支払いに延滞があると税金と同様に銀行の融資審査は厳しくなるのかどうかについて説明をします。
目次
公共料金と融資審査に関する質問
主人が個人事業主として建築業をやっています。
おかげさまで受注が増えており、従業員を増やそうと思います。
受注先からの入金は請求してから翌々月ですので、資金を2ヶ月以上立替しなければなりません。
そのため従業員に支払う給与の資金について融資を希望しています。
税金はきちんと支払いをしており未納はありません。
1つ心配があります。
それは公共料金の支払いを延滞していることです。
今は延滞はありませんが、ここ半年で3回ほど公共料金の支払いを延滞してしまいました。
銀行に融資の申し込みをした際に公共料金の支払状況なども調べられたり聞かれたりするのでしょうか。
仕事をこなすためには従業員を増やす必要があり、何とか融資を受けたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
質問のまとめ
・受注先からの入金は2ヶ月程度の立替があり資金面は楽ではない
・そのために従業員に支払う給与分の融資を受けたい
・税金はきちんと遅れることなく納付をしている
・ただし公共料金の支払いで過去何度か延滞をしたことがある
・公共料金の支払いの延滞は銀行の融資審査に影響をするのかどうか
銀行の融資審査の中心
銀行ではさまざまな側面から融資の審査を行っていますが、その中心となるのが返済能力です。
万が一、融資の返済ができなくなればそれは貸倒となり銀行の損失となります。
銀行としても損失は絶対に避けたいところですから、融資先がきちんと融資の返済が可能かどうかが審査の中心となります。
融資の返済には資金繰りの安定が絶対条件
さて融資をきちんと返済をしていくには何よりも資金繰りが安定していることが絶対条件です。
資金繰りが安定していなければ融資の返済はおぼつかなくなり、いずれ延滞が発生します。
税金の未納がないかどうかは資金繰りの安定度合いを示す1つのバロメーターです。
したがって公共料金の支払いも資金繰りの安定度合いを示す1つのパロメーターになります。
公共料金の支払い状況まで銀行は見ていない
ただし実際は銀行は融資審査時に公共料金をきちんと支払っているかどうか、延滞はないかどうかを調べたり聞いたりすることはありません。
税金の納付は国民の義務ですから税金をきちんと納付しているかどうかは、銀行は融資審査の過程で確認をします。
しかし公共料金の支払状況までは銀行は確認をしていません。
したがって結論は、
公共料金の支払いを延滞していても銀行の融資審査には何ら影響しない
ということです。
注意すべきは預金の差し押さえ
しかし注意しなければならないことが1つあります。
それは公共料金の未納のために預金口座に差し押さえが入ることです。
仮に差し押さえが入ったことが確認されれば、その時点で融資審査に通ることはありません。
公共料金未納により差し押さえには要注意
公共料金の支払状況と融資審査との関係のまとめ
以上、公共料金の支払状況と融資審査との関係についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・したがって公共料金の支払いに延滞があったとしても融資審査には影響はしない
・ただし公共料金未納が原因で預金口座への差し押さえには要注意
・差し押さえの履歴があれば融資審査には通らない